精神科医 佐田春陽

ー探索・病院受付2ー
>>251
[死斑有の患者の診断書類をまとめて、より詳しい資料を探す。
死斑有と書かれた患者の中、全員分の資料は無理でも、一人くらいならば探す余裕はあるだろう。

カルテは担当医が管理しているのだろうか、それとも事務室に置いてあるだろうか。

そんなことを考えていた最中、目に入ってきた一文。

“症状のみられる患者は隔離病棟へ転棟措置を行う。
なお、転棟後の治療については有効な治療法が確立されていないため、被害の拡大を防ぐことを優先し、最低限の対症療法のみ行うこととする。
今後の感染拡大を防ぐため、対症療法を行っても症状の改善の兆しのない患者は迅速に投薬を行い、遺体も同様に処置することとする。
症状のみられた患者の遺体は遺族に引き渡すことはせず、病院にて死後処理をすること。”

…これは、死斑有とされた患者への対処法だろうか。
とても不吉な、そんな文章であるように思われた。
あえて明記することは避けられているが、これは…]