[湖月さんが声をかけた少し後、足音がし、光が見え……そうして、現れたのは、知らない男の人 >>270 だった]お知り合いの人?[そう、湖月さんを見上げ、問いかけてから、こちらを見てくる男の人へ、ぺこりと小さく頭を下げた]桜井 新恵です。えと……たぶん、迷子、です……[しゅん、と声が小さくなる。迷子の前に、たぶんとつけたのは、知らない場所にいて帰り道が分からないイコール迷子なのだと理解はしていても、迷子になるような事はしていないのに、という、気持ちの表れでもあった]