−役場−
[懐中電灯を取り出し、周囲を照らす。建物内部は流石に薄暗い。]
いやね、やっぱり埃っぽいわ。
[受付カウンターがある。待合用のソファも、書類を記載するためだろうテーブルも残っているが、そのすべてが埃をかぶり、朽ちている。
壁に貼られている、色落ちた秋祭りのお知らせなんてポスター。ソファに置かれたままの新聞紙。唐突に打ち切られた生活感は、確かにここにもあった。]
住民の訴えや村の中で起きた事とか、まとめているものがあれば良いのだけども……。
[カウンターの中を覗き込んだ。]
ムツキさん、あなた、特に見たいようなものあるかしら?