[こんな話をしていれば、クスクス、クスクス……と、笑い声が聞こえてくる気がしてくる。否、実際に聞こえてくるのだ。昇降口に辿り着いたなら、行く手を阻むように、濃さを増した白い霧が身体に纏わり付く。耳元で嘲笑うような音が響く中、] 行こう……二人とも。 今度は、手……繋いだ方がいいかな。[先が見えないほどの濃い霧を前に>>128静かに手を差し出した。]