ー佐田春夜・学校校庭にてー
[雉笛と別れて、女は本校舎の校庭を調べ始める。見渡す限り、目立つところに遺体はない。
だから必然、校舎の近く、植え込みの影などを探している。]
何が原因で死んだのかくらい、検討をつけておけばよかったな…
[ふと、そんなことを思い、考える。
校庭で倒れていたという、その原因を。
死んだばかりの霊、しかも自分が死んだことにも気づいていなさそうな様子だった。
他の存在に校庭まで運ばれたということがなければ、少女の遺体は目を覚ました場所、校庭にある可能性が高い。
校庭に存在する霊は、大半が子供の霊だ。
大きな影響力はないと考えていたが、なみもまた少女であったために抵抗できず、取り殺されてしまったのだろうか?]
遊びの延長線で殺されたなら遊具のある場所の方が可能性が高いか。
[同じ子供がいたなら、子供の霊は嬉々として自分たちの仲間になるよう、誘った可能性は高いのではないだろうか?
女はそう考えて、遊具の設置されているところへと歩みを進めた。*]