でもね、いざ工事を開始しようと朝方作業現場に行くと、白い服を着た人が一人立ってたの。
来てはいけない、と言わんばかりに両手を広げて口をぱくぱくさせてる白い服の人。
「工事の邪魔をされては困ります」と何人かがその人に話かけに行ったから、他の人は機材を持ち込もうと現場を一旦離れたんだ。
機材を取って戻ってみると、白い服の人も、その人を説得しようとしていた人もいなくなっていた。地面にはただただ白い人型の跡だけがいなくなった人数分だけ残されていた。
いなくなった人は結局帰って来なくて行方不明。
次の日の朝作業現場を訪れると、白い服の人が……白い跡の数だけいたんだって。
その後も行方不明者を出し続け、気味悪く思った工場は誘致をとりやめ。今もその場所には何個もの白い跡だけが残されてるんだってさ。