【1分でわかる・死斑】
主人公は都立大学病院に勤める医師。
治療前に息を引き取った患者の身体に、死斑が浮いていた。
担当の看護師は「これは死斑ではありません、亡くなる前からありました!」と主張をしていた。
その日を堺に奇妙な痣に悩まされる患者が後を絶たず、また街では痣を持った人間による暴動が多発する。
いや、暴動などではない。
人が人を襲い、喰らおうとする。
生きながらにして死斑を持つ者は、人の血肉を求める餓鬼と化すのだ。
増え続ける患者。
謎の奇病に対処するための手がかりを求め、主人公は無くなった患者の自宅へと向かう。
その家には、凄惨なカニバリズムの跡があった。
そう。死斑はプリオン病の一種。
クールー病と同じく、人食によって引き起こされた新たな病気。
どうしてこんな病が蔓延ることになったのか。
全ての謎は、主人公が勤める大学病院にあった――…。