星狩りの国

187 不死鳥と硝子座プロデュース『バーレスクの予知夢』


【見】 初老 サージオン

窓枠の楡色を日に焼けぬ指でなぞり、
己の進退を脳裏に浮かばせていれば
郵便です、と馴染みの配達員の聲がした

一封の封筒はシンプルではあるが上質な手触りのもの
裏面に書かれた差し出し主には覚えがあった
何度か、作品を下したことがある劇場の
演出家の名がそこにはあった

 「ふ、ふ。
  
  ――ここ数年。持ち込むこともなかったね。
  君は本当に、かわらない。」


 あの劇場は、中々に演出も凝っていて。
 最後に作品を下したとき、
 どう演出されたのかと気になり娘を連れ
 劇場へと足を運んだ時には、
 その出来栄えに娘も目を輝かせていたものだ。

(57) 2024/05/14(Tue) 08:37:52

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