[校内は当然、静寂。それは自然の音がしないから、外以上に。
しん、と静まりかえっていて。
そして、空気に澱みがある。換気がされていない故の。
かつん、かつんと自分の足音だけが響く中、階段を上って、三階。この校舎では教室のある最上階。
がら、と扉を右に引いて、教室に入ってみる。
教室の机も椅子も、そのまま。少し掃除をすれば、すぐに授業ができそう。
一番後ろを通って、窓際へ]
……うん。悪くない眺め。
[窓から、この村が一望できて。きっと、かつての学生も同じ景色を――ううん、もっと活気のある光景を見ていたんだろうな、と。
そんな想いを馳せたりして]