きぐるみ ピギー

ぷるぷる
ぼくわるいきぐるみじゃないよ

通称勇者 エアハート

　ワァぁあああッ！！

　喰らえ、ノエル！！

　『星狩りの終焉』（スター・ハント・サンライズ）！！！！

　

大魔王 ノエル

───ッッ！！

おのれ、おのれ勇者、

勇者ユウシャ、ゆうしゃァァァ！！！

獣使い ビアンカ

―　決戦前夜：夜半　―

［談話室でのエアハートとの対話が終わったころには、もう夜遅かった。
　結局リベリオと話せなかったことが心残りで、彼の部屋の前まで行ってみたのだが。

　夜中に男性の部屋を訪ねるというのが、どうにも勇気が出ないことで。
　ノックをしようか構えたまま、しばらく時を過ごすことになった。

　『もっと俺を頼って良いぜ？』>>183
　聞いた直後にはいつもの軽口と思い込んだのだけれど。
　本当に頼りたいと思った瞬間があった。>>140

　もうビアンカの心は決まったのだけれど、話したいという思いだけは未練のように残った。

　しばらくはリベリオの部屋の扉の前に佇むことになったが、いずれ自室に戻っただろう。気配を感じた彼が扉を開けるなんてことがもしあったなら、少しだけ話をしたかもしれないけれど］*

獣使い ビアンカ

―　決戦の日：魔王の間の手前　―

［いよいよこの次の部屋に魔王がいる。
　そう間違いなく思える場所まで進んだとき、ビアンカは足を止めた。

　予定通りに魔王の味方をして勇者と戦うか。
　意を翻して勇者の仲間として魔王と戦うか。
　どちらに転んでも裏切りの道。

　でも、ビアンカはひとつだけ考えついたのだ。
　“欲張って総取り”>>217する方法を］

獣使い ビアンカ

［スターハント・ウィップを両手で構えて強く張る。ビアンカの鞭攻撃の予備動作だ。
　その独特の音が敵もいないのに鳴ることに、気付いた人はいただろうか］


　　リオ、今すぐ顔貸して。
　　あんたにこの先に進まれると困るんだよね。


［すぐさま鞭をリベリオに向けて放った。できれば利き手、そうでなくとも手足のどこかを鞭で絡め捕ろうと。
　相棒に攻撃指示は出さず、殺意が無いことを示しながら。
　もし捕らえることに成功したなら、エアハートと大魔王との決着がつく頃に解放するつもりで。

　せめて“盾”を削げば、大魔王もいくらか善戦するはず。>>115>>116
　予定通りの行動を見せたから、まだ大魔王の同志にも見えるはず。

　リベリオを上手く捕らえられたとしても、エアハートたちが大魔王に勝てないなんてことはないだろう。
　勇者エアハートも、虹彩を使うブリジットも、バフ担当のロザリンドも、神器の力を高めるアルノも、強大な魔導士のヴィムも残しているのだ。
　それに］

獣使い ビアンカ

　
　　命を捨てるかもしれない大馬鹿野郎は、
　　ここであたしとお留守番よ。


［大魔王を倒しても仲間が死んだなんてSAD END、誰も望んでいないでしょう？］

獣使い ビアンカ

［スターハント・ウィップを手にしてリベリオを本気で捕らえようとしたビアンカの姿が、仲間の目にどう映ったかはわからない。
　相棒を動かさないことで、殺す気がないことだけは伝わるものとビアンカは信じていた。

　リベリオに向けて鞭を放った後、ビアンカはエアハートに視線を送り「早く行け」と促したつもりだったが、果たしてどう受け取られたか。

　それにリベリオ本人は何を思ったことだろう。
　捕らえられてくれたか、身をかわして逃げたか、それとも……？

　ともかく、大魔王との決戦の直前、そんな一幕があった］*

酒場の主人 ロザリンド

　
「アタシがここを請け負うわ。
　エアハートちゃんたちは先に行きなさい！」
　
　
全ての魔物を殲滅できるだなんて思ってないわ。
アタシの技が魔王に通じるだなんて傲慢さも持ち合わせて無いの。
だからアタシは殿を請け負ったわ。
有象無象のファン（雑魚敵）を足止めするのは私の役目。
バフならアルノちゃんがいるものね。
回復ならブリジット。
戦闘のエキスパートならリベリオちゃんもビアンカも。
イルムヒルトにヴィムちゃんだって頼りになる。
　

酒場の主人 ロザリンド

　
正直、能力的に中途半端なのよ、アタシは。
知ってたわ。
魔王にデバフがどれだけかかる？
バフも、ほかにより出来る子がいるじゃない。
だからアタシはみんなを見送って。
ニッコリと笑顔を浮かべたの。
　
　
「さあさ、アタシのステージをご覧なさい！」
　
　
タンタンッ！
地面を踏み鳴らしステップを。
ターンしながら決めポーズ。
言の葉に魔力を乗せて。
拳に腕力を預けて。
歌いながら踊り。踊りながら殴り。殴りながらも歌う。
さあ、ここがアイドル（eye奪る）の真骨頂！
あの子たちの元になんか行かせない。

酒場の主人 ロザリンド

ファン（雑魚敵）はアタシのステージに見惚れなさい。
　
きっちりファンサービスして（動きを止めて）あげるわ！*
　

自動人形 ブリジット

―　回想：決戦前夜・エアハートと　―

自動人形 ブリジット

……それなら、良かったデス。

リベリオ様とエアハート様は
互いに信頼し合っているご友人同士ですモノネ。

[所謂男の友情と言う奴だ。
少々トラブルを引き起こすきらいはあるが、>>0:234
根は仲間想いの青年なのだと思っており、
リベリオのことだって勿論信用している。

彼と話すことで心が軽くなったのなら、
自分が心配するようなこともないだろうか。

少し赤くなった頬は治癒が必要ならそうするけれど、
大丈夫と言われたならそのまま。

眺めていると、エアハートがぽつぽつと何かを話し始める。]

自動人形 ブリジット

……助ける、デスカ。

[今この時においても"魔王"を倒す、ではなく、
"沢山の人を助ける"ことを考えている。
彼の言うそれは自分達仲間のことだけではないだろう。
もっと多くの人を指しているのだろうと漠然と思った。

最初会った時から変わらない、彼の持つ優しさ。
それが何か心に憂いを齎しているのだろうか。

一歩、距離を詰めて。
目を伏せるエアハートの顔をじっと見つめ。]

自動人形 ブリジット

…………きっと、出来マスヨ。

[そう言って微笑む。

自分が人を救いたいと思うのは、そう作られたから。
いわば本能とも呼べる部分。
でも、彼はそうではない。
出来るだけ多くの人を、その手から取りこぼしたくないと願っている。自らの意思で。]

遠い記録に残っているのデス。
魔族と呼ばれている存在も、元は同じ人であったと。
星の力に魅入られ、分たれてしまったのだと。>>0:114

その方が何者かを決めるのは、
結局の所意思の力なのではないかと、
ワタクシは思いマス。

[魔王であり彼の父がまさに、そうなのだとは知らずとも。>>0:292
自分の回路の中に記憶されている一欠けらの真実。]

自動人形 ブリジット

癒しの力などなくても、
アナタは多くの人を救っていマス。
そしてアナタのその意思が、
きっとまた新しく命を救っていく。

そうして、未来へと繋いでいくノデス。
ワタクシはそれを何より、尊いと思いマス。

[嫌がられなければ。
空いている方の方の手を一度取って、すぐに離す。]

自動人形 ブリジット

アナタの願いが、全てのヒトを救うことなら。
ワタクシはそれを叶えたい。

……それが、ワタクシの願いデス。
人形ではなく、唯一、ブリジットとしての。

[彼に頷き、そう告げて笑った。**]

ゾンビ使い ヴィム

〜決戦前夜：酒場にて〜

[勇者が敬語で話してくるなら、俺は一体なんと呼ばれるべきなんだ？およそ歴戦のそれとは見えぬ初々しい背筋を横目に、湯を沸かしていたのを思い出す。>>0:212

　それからどれだけの日数が経ったか、それこそ覚えていないけど。紅茶を沸かす役目は俺ではなくて、酒場の主人へ変わっていった。だってまさか俺がカウンターであの主人の隣に立つわけにいくまい。辛気臭いとは真逆の存在の隣に。]


　ロザリンド、ラムを適当に混ぜてくれ。


[ゾンビに飲み物は不要である。酒など飲まなくてももとより正気ではない。だから飲むという行為に意味を求めることはなく。盃を乾かすためだけの注文を。]

ゾンビ使い ヴィム

〜決戦の、一幕〜

[カウンターでの華やかな振舞からは想像できないようなスタンスを戦場では取るのだな、と驚いたのは今日が初めてではない。……戦い方そのものはともかく。>>8>>9]


　雑魚敵も、決して弱くない。
　死を厭わない連中が一番やっかいだってことを忘れるなよ。


[しんがりを務めるといった主人にはそう忠告して。ゾンビを1匹置いていこう、ラムカクテルの駄賃代わりだ。肉壁くらいにはきっとなる。]

空賊 イルムヒルト

― 回想：魔法剣士と>>0:233 ―

ええ、それで良いんじゃないかしら。

[すれ違い。
去っていく相手。


けれど、こちらの言葉はしっかりと届いたでしょう。
あの様子だと。
先日の言葉も聞いていた>>238のかしら]

ふふ、勇者様一行も。

頼もしい限りじゃない。

空賊 イルムヒルト

[先日の一騎打ちの際も目を光らせていた彼の事を思い出し。

まさしく、呉越同舟の状況を考えれば実に正しい。
だって、あんまり不甲斐ないなら。
戦後にアタシ達が好き勝手に動いてしまうのだもの。]

ゾンビ使い ヴィム

さて。


[どうしたものかと首を捻る。大魔王のノエルくん、実は初対面ではない。スカウトをしてきたのは勇者様だけではないと言えば伝わるだろうか。厳密に言えば、使いの者が来ただけで、ノエル本人に会った訳では無いのだが。

　別に正義感とか、そういうのは俺にはよくわからないから。あいつの誘いを断ったのは、俺の出不精が原因だった。それが故に、今この瞬間、勇者側について来ているのがばれると、なんだかばつが悪いのだ。どう言い訳しよう。]


　……いつも通り、後衛で。


[俺は戦術を盾にした。]

空賊 イルムヒルト

その通り。
今はお互いに協力できるわ。

間違いなく――ね。

[彼が去った後で。
虚空へと向けて呟いていた。

さて、この言葉は彼に届いていただろうか。
それは此方には分からない事だったが。]

空賊 イルムヒルト

[さておき。
魔法剣士と言うのは。

実に興味深い戦力である。
彼が此方を見ているとき、我々も彼の事を見ていたのだった。
自然と、話す機会も増えていく。

雑談の中で、イルムヒルトの話となれば。]

空賊 イルムヒルト

「あれだろ？確か、魔王に滅ぼされた貴族の末裔だとか。」
「それは、どっかの貴族に取り入るための嘘じゃなかったか？」

「そうそう、お頭はほら。魔王のご落胤だとか。」
「いや、亡国の帝の隠し子じゃなかったか？」
「それも、商人相手のはったりだろ？」

「お頭の両親が飛空艇の制作者で、それを引き継いだとか。」
「それはどっかの領主に船の由来を聞かれた時についた嘘だろ。」

[とまあ。

経歴そのものはまったくもって不詳。

というか、嘘で固めすぎていて。
真実がもはや見えやしない*]

魔法剣士 リベリオ

　　―　決戦前夜：夜半　―


　　お前な、今の時間わかってんのか
　　なに、俺に食べられたいの？


［　扉の前の気配が動く様子がなく
　　気になって扉を開ければビアンカの姿>>3

　　揶揄うつもりで
　　片手は彼女の頬を指でなぞるように
　　妖しく近くで動き
　　その手はそのまま頭へ

　　ぽんと乗せることができたかはさておき。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　　なんて冗談だから
　　　おこちゃまは早く寝て
　　　明日に備えな

［　ケラケラと笑ってみせる。
　　その笑みは次の時にはなくなり。　］


　

魔法剣士 リベリオ

　　　アイツのこと、頼むな
　　　気にしてやってくれ

［　アイツというのが誰を指すのか
　　おそらく彼女には伝わるだろう。
　　俺は二人の話を少しだけ聞いていたから

　　エアハートもビアンカも
　　お互いがお互いの悩みを
　　抱えていたものを話したのだと
　　そう思っている。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　で、俺の部屋の前を彷徨いてた訳は？


［　まさか本当に夜這いって訳じゃないんだろ？
　　話の内容によるけど聞いてやるぜ。と
　　言わんばかりの態度でビアンカを見た。　］*

　

魔法剣士 リベリオ

　―　決戦の日：お守り　―


　　エアハート
　　これ、持っておけ


［　出発前、そう言って見せたのは
　　剣型に作られた飾りに
　　チェーンを通したもの。　］
　　
　　お守り
　　首から下げるなり
　　手首につけるなり
　　なんなら足にでも巻いておくと良い

　　いいか、必ず身につけとけよ

　

魔法剣士 リベリオ

［　ぶっきらぼうな物言いで
　　それだけ渡して去ろうとする。
　　照れ臭いとかじゃねぇから。

　　念も押しておいたし
　　人の良いアイツなら無下には扱わないだろう。
　　アイツの性格を利用しているようで
　　心痛くは思うが今だけは許して欲しい。　］

　

魔法剣士 リベリオ

［　渡したのは魔法で作った
　　身代わりの効果があるもの。

　　魔力で作られた剣は
　　身につけた者が重傷を負った時
　　魔力の持ち主に
　　その傷を移すことができる。

　　出来る限りエアハートの身は
　　守るつもりではあるが
　　万が一俺が間に合わなかった時の為の
　　備えってわけ。

　　効果は1日しか持たないし
　　魔力の消費が半端ないから
　　前々から魔力を溜めて作っていた。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　一人の運命を左右するような
　　禁忌とされるものだ。
　　全部自分に返ってくる
　　誰がそんな魔法を開発したんだろうな。

　　きっと俺も今、作ったやつと
　　同じ思いなのだろう。　］

　

魔法剣士 リベリオ

［　魔法の使えないエアハートには
　　この魔法の効果はわからないだろ。

　　だから聞かれたとしても
　　「ちょっと強くなった気がしないか？」
　　なんて言いくるめてやろうと思う。

　　かすり傷程度では発動しない
　　命の危機の時の怪我だけだ。
　　そんな状況にはなって欲しくはないが
　　万が一、それこそ『お守り』ってやつだな。　］*

　

魔法剣士 リベリオ

　―　決戦の日：拳の誓い　―


［　殿を買って出たロザリンド>>8
　　正直魔物の量が多すぎるから
　　その言葉には有り難くもあり

　　仲間をここに残していくことに
　　不安もある。

　　中途半端？
　　なに言ってるんだよエキスパート　］

　

魔法剣士 リベリオ

　　　最高のステージ
　　　魅せてくれよな


［　ロザリンドへ向けて拳を突き出す。
　　それはあの時と同じように>>0:74
　　ある意味挑戦状。
　　そして託したと。いう思いを込めて。

　　その笑顔と心意気>>9
　　アンタはやっぱり男前で素敵なレディだよ。　］

　

魔法剣士 リベリオ

［　あの時の俺の剣舞とロザリンドのダンス。
　　別物だったな。
　　あの時にそれを実感した。

　　だが同じ部分だってあっただろ？

　　”極めた者の動きは美しさがある”

　　鍛え抜かれた体。
　　それすらも魅せる要因で。
　　もちろん鍛錬のお誘いは喜んで。

　　筋トレは毎日怠らず。

　　いつだって筋肉は裏切らないんだろ？
　　　　　　　　　　　　　　>>0:225　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　そんな仲間に俺からの演出を
　　プレゼントだ。

　　パチンと指を鳴らせば
　　ロザリンドに光がかかる

　　ロザリンドと長く居たからこそ
　　編み出せた専用魔法。
　　筋力アップでスタミナ消費も半減効果だ。

　　これは俺からのお膳立て。　］


　（「また会おう」この言葉が出なかった俺は
　　　自身の何かを覚悟していたのも知れない。）**

　

魔法剣士 リベリオ

［　ヴィムがゾンビを用意している姿が見えた>>11
　　彼もまた得体の知れない者で
　　警戒するに越したことはないのだが。

　　なんつーか
　　アイツには牽制したって突っかかったって
　　上手く受け流されそうでな。

　　幸いエアハートとは友好的に見える。
　　奴の意図はわからないのだが
　　協力してくれるのであれば
　　俺からはなにもいうことはない……はずだ。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　だから彼の行動に
　　GJだ。と親指を上げてサインした。

　　……まあ、見てないかも知れないけどな。　］*


　

通称勇者 エアハート

― 戦いの後：飛空艇グラン・グリモワール号 ―
　っ……うー、…あ、アレ…？

[ずっとずっと海底に沈んでいたような感覚から、
ゆっくりと持ち上がっていくような感覚のまま、目を開いた。]

　こ、ここは…？

[どうやら僕は鎧を外してベッドの上で寝かされているようだ。
その上で、布の上に寝転がるのとは違う揺れ…。
…いや、これは浮遊感？身体を起こしてようやく、
そこが飛空艇の個室の一つだと気づいた。

>>0:93 空賊として戦いながら飛べる機能が主ではあったけど、
回復の泉や、数人なら寝泊まり出来る備蓄も備わっている。
数回世話になっていたこの部屋に、僕はどうして寝てるんだろう？]

通称勇者 エアハート

　…あっ、……あれ。
　確か僕、ノエルと戦って…それで…

　！！…み、みんな！？　

[状況を理解しようとして。
>>1>>2 真っ先に思い浮かんだのは…「あの瞬間」。
ハッとしてつい叫んでしまう。

あの後、魔王が拠点としていた宙に浮かぶ城。
魔王と…「星」と一体化しかけていた其処は、
魔王の死と共に、間もなく崩壊をし始めたんだ。

各所で戦っていた仲間たちに対峙してた魔物や魔族も、
戦意を失ってその場で立ち尽くしたり、逃げたりしていただろう。

完全に崩落する前に、イムルヒルトたちが船を近くにつけてくれて。
だいたいの仲間たちは逃げれたんじゃないか…と思う。]

通称勇者 エアハート

[僕は、といえば。

　　　　ノエルの…星としての力が失せて、
　　　　肉体を失い、遺った衣服や鎧を、
　　　　その場に置いていけなくなってしまって。

崩落に間に合わず、それを抱えたまま、
宙に投げ出されてしまった…、と思うんだけど。

どうして僕は助かっているんだろう。
父さんの形見はどうなってしまったんだろう。
そもそも、他の皆は一体どこに？

何があったか思い出そうとすると、ズキリと頭が傷んで、
ついつい額に右手をあてがってしまう。

でも、でも僕は、思い出さなくちゃいけないんだ──]**

通称勇者 エアハート

― 決戦前夜>>13 ―
　…星の力に魅入られて…。

[魔王の容姿が父さんそのものだ。それは王さまの見聞でしかなく。
元の父さんが本当にどういう人だったのか、僕はわからない。

魔族ももともとは人だった。
…それなら、父さんは、…ノエルはどうなんだろう。
壮大で偉そうな事はいえないけど。
父さんと僕は…分たれるのが、宿命だったとして。]

　…魔王が、星に魅入られてなかったら…。
　もし、「人」としての心や意思が遺っていたなら。
　僕でも、ノエルと話が出来たりするのかな。

[ブリジットから教えれた言い伝えは、
古い時代にいたからこその真実で…おとぎ話なんかじゃないなら。]

通称勇者 エアハート

　僕の意思が、未来に…。

[>>14 僅かな可能性だって、「きっとできる」って言葉を、
>>15手を取られてしまって、僕からは振り払えずに。
言われたままに信じてしまいそうに、なっちゃって。

もういちど垂れ下がった手のひらと。
同じように剣を掴む手を、同時にぐ、と力をいれて。]

通称勇者 エアハート

　僕ね、戦うのは好きなんだ。
　容量悪いし、魔法も使えないし。
　伝えたい気持ちがまく言葉で伝えられなくってもさ。
　剣を打ち合うことで、わかりあえることがいっぱいあったから。

　…魔王に、まだ人の心があるのなら…。
　この剣で、伝える限りを、伝えてみたいって思うんだ。

　僕がこの星に…助けたいと思う意思は。

[宿命を打ち破る方法は、未だに見つかってない。
ましてや、明日この戦いは終わりを迎えようとしてる。]

　それでも、きっと僕（ほし）の力だと。
　「魔王」を傷つける事しかできないから…。
　僕はぼくの出来ることをする。約束するよ。
　
[そこまで言って、ありがとうと告げてから。
夜も遅くなったので、その場を別れることにした。]

通称勇者 エアハート

[彼女を魔王城へ連れて行こうとしたもう一つの「意思」。
魔族としてではなく、ノエルに人として傷ついた心があったとしたら。]



　　　　　　　　　　[そっと星を見上げて、独り言。]

　───……………。

　もし、ノエルに人の意思が、心があったとしたら…。　
　その役目は、僕じゃなくて、きっと……。

[>>0:110【人が人の為に作った癒やしの技術】

僕の意思だけではどうしようもない宿命に、抗う為に。
名前と同じく鮮やかな未来を信じる君の瞳に。

あらゆる、僅かな可能性に…賭けてみたくなったんだ]**

通称勇者 エアハート

― 出発の前>>29 ―
　あれ、どうしたのリベリオ。
　出発は朝早いとはいったけど…。

[鎧を着る前の僕に出向いてきたかと思えば、
いつも通り…うーん、いつも以上に不愛嬌かな？

誤魔化すための「作戦」は結局言ってなかったから、
それを聞きに来たのかな？って考えも過ってしまう。
ちょっとそれを思い出すと、気まずくもあったんだけど…]

　へ…え？　　…おま、もり？

[>>29 唐突に手渡されたシロモノに対して、
ぼくはニ度、三度瞬きしてから目を丸くする]

　……僕に、くれるの？

[手のひらの上に乗せられたそれをもう一度見る。
…こんな装飾品、どこの洞窟の戦利品だったっけ？]

通称勇者 エアハート

[心当たりを思い出そうにも見覚えがなくて。
でも…剣の形をしたちょっとゴツめのペンダントトップは、
女性に送るような贈答品ではないことは間違いなくて。]

　…ふーん…、リベリオもこういうことするんだぁ。
　でも僕じゃなくて、ちゃんと好きな女の人とかに渡せばいいのに。

[>>0:71 ちょっとしたキザったらしい言葉とか。
　>>25 遊び人ぶってふざけることは、
その場にいなくても、たまーに、みかけることがあったんだけど。

ある種本気であって、本気じゃない態度ばっかりだから。
プレゼントとか、送ろうと思う人だとは、余り思えなくて。]

通称勇者 エアハート

　……僕が受け取っていいのかな。

[僕が君に、家族との因縁を打ち明けられなかったように。
>>0:289 僕も君の昔の話を、聞けたことが殆どなくって。

それでも君が、旅路の中で。
>>0:291 顔を上げる回数を増やしてきた事は知ってるから…。

僕が君にとって、物をあげたいと思えるような人物になってるなら、
改まって照れくさいけど、やっぱり素直に嬉しかった。

（素直に、そう。恐ろしいほど、素直にね。）]

通称勇者 エアハート

　ありがとう。今からつけるね。
　…えっと…。でも、もらいっぱなしは嫌だな。

　ちょっとまっててね。

[そういって、一度部屋に戻って。
さっそく首からチェーンをつなげて、首飾りとして身につけた後。
自分の荷物を漁って。
袋の奥底に眠らせていた「それ」を手にとってから、
リベリオの元に戻って。]

　じゃあ、僕からはこれをあげてもいいかな。

[といって、無理やりにでも君の手に握らせよう。
一見、なんの変哲もない、手のひらサイズの白く四角い箱を。]

通称勇者 エアハート

　それはね、『星屑の音色箱』（スターダスト・オルゴール）っていってね。
　ペガサスがくれたんだ。…言葉がなくても、使い方が何と無くわかった。

　魔王を倒して、役目を終えた星狩りの武器を、
　火に焚べて、灰にしてから、その灰をこの箱の中にいれると…。
　灰が弾けて、きれいな音楽を鳴らしてくれるんだってさ。

　…僕も、いれたことがないから、本当かどうかはわからないけど。

[夢心地の中で、ある日突然僕も手に入れたもので。
不格好なおまもりよりも、いっそう不信感があって、
誰かを助けるための力なんてものは、いっさい備わってないけれど。]

通称勇者 エアハート

　……この戦いが終わって…。
　君が、その先どうするかはわからない。

　けど、リベリオにも沢山、出来たと思うんだ。大事な仲間が。
　もし、役目を終えてもう武器がいらないって言う、仲間がいたら…。

　その人達と一緒にいて。その灰を箱にいれてあげてほしい。
　星屑だから魔王とか関係なくさ、君にもきっと出来るだろうし。

　きっと、誰の星屑でも、音は綺麗になってくれるよ。
　リベリオにとってその音が、この魔王を倒す旅が…
　いい思い出になってくれればいいと思う。

通称勇者 エアハート

[それは遠回しに。…ううん、無自覚に。
　君も一緒に。皆と生きて帰る事を当然のように伝えるんだ。

　灰を入れるのが必ずしも僕だとは思ってない。
　ただ、僕は生きて帰れたら、きちんと父さんの話を君にして…。
　君の話も聞けるって、信じてやまないんだよ。


　　（疑うわけ、──疑えるわけ、ないでしょう？）]**

獣使い ビアンカ

─　決戦前夜：夜半　─

［帰ろうかと思ったところで扉が開き、動揺したところで『食べられたいの？』と言われ。>>25
　彼の片手が頬に近づくのに気付いて顔が熱くなった］
　

　　……バッ……！


［次の瞬間には、ビアンカは平手を振り抜いていた。
　狙いを定める余裕はなかったから、空振りしたかもしれないが。

　だから彼の『冗談』と言う言葉には心底ほっとしていた>>26］

獣使い ビアンカ

［彼が示す『アイツ』がエアハートだと、ビアンカは直感した。>>27
　あれはリベリオだったのか、とも。
　エアハートと談話室で話しているときに、付近に人の気配を感じた気がしたのだ。>>0:259

　（頼む相手が間違ってるでしょ）

　そう思っても、言葉にはしなかった。

　ビアンカからすれば、エアハートのそばにいるべきなのはリベリオなのだ。
　多少ぎくしゃくすることがあっても、互いに大切な友人と思い合っている──そんな風に見えていたから>>0:203>>0:298］

獣使い ビアンカ

［話を聞いてくれそうな態度を見ると>>28、ビアンカは一瞬黙った後］


　　ずっと聞いてみたかったの。
　　あんたが魔王を“悪”という理由。
　　初めて会った頃から言ってたでしょ。>>0:24
　　あの頃にそう断言できる理由って、何があったのかと思って。


［旅を経てからなら、ビアンカにも理解できるようになった。>>0:264
　けれどその前には思いもしないことだった。
　あの頃にはリベリオには何が見えていたのか。今になってどうしてもそれが知りたくなった］


　　それと……もうひとつ。
　　自分自身を信じられなくなったとき、あんたならどうするの？


［心が決まった今は、あの瞬間ほど切実ではないのだけど。>>0:140
　この先の人生のために、彼の答えを知っておきたかった］**

酒場の主人 ロザリンド

ーヴィムちゃんー
　
>>17ヴィムちゃんが飲み物を注文するのは珍しくなかったかしら？
ゾンビ。ゾンビねぇ〜。そういう風に見えないのだけど、ゾンビ使いではあるのよね。
アタシも色んな種族や職業の子たちを見てきたからそこまで驚かなかったけど。
あ、新規臭い顔でカウンターに立ったならアタシに背中をしばかれると思いなさい。
そうでなくったって、ハイテンションのアタシに「もう、ヴィムちゃんテンション低いわぁ〜！」ってバシバシ叩かれる事が多かったでしょうけど。
　

酒場の主人 ロザリンド

　
でも、決戦前夜。
ラムカクテルを選んだなら、そうねえ。
ボストンクーラーにでもしようかしら。
ラムとレモンとジンジャーでサッパリしたカクテルよ。
微風に吹かれて。貴方にはそんな飄々とした雰囲気が似合ってるわ。
希望とか勝利とかよりもね。
あなたはいつも通りに戦えば良いと思うという、アタシの信用を送りましょ。
　
　
>>18そして、その代金？
ふふ、嬉しいじゃ無い。
　

酒場の主人 ロザリンド

　
「あらぁ、アタシのダンスについて来れるかしら？
　一緒に踊りましょ♡」
　
　
ソロも良いけどコンビも嬉しいわ！
貴方の子と一緒にタップを踏みましょう。
もちろん、この最終局面。
雑魚敵も強いのはわかってる。
わかってるからこそ残ったのよ。
笑顔でみんなを見送るのは酒場の主人であるアタシの役目じゃ無い。
　
みんなの勝利を願ってるわ！*
　

酒場の主人 ロザリンド

ーリベリオちゃんー
　
「ええ、勿論よ。当たり前じゃ無い！」
　
　
唇を笑ませて、ばっちりウインク。
これだけ濃いメイクはアタシくらいじゃないと似合わないのよね。
それに遠くまでステージ映えさせる為にはこれくらいじゃないと。
>>35リベリオちゃんの言葉に笑顔のファンサあげるわ。
>>37そしてアタシに光がかかる。
あら、これは嬉しいプレゼントね。
これならいつまでも踊り続けられそう！
　
　
踊って。歌って。殴って破壊する。
それでも全てを止めきることはできなくて。
　

酒場の主人 ロザリンド

　
「はああああああっ！！！」
　
　
歌よりも気合いの声が強くなる。
ステップと共に敵を蹴り倒して。
殴って、破壊して、でも笑顔で、返り血浴びて。
　
それでも私は最後まで輝き続ける。**
　

通称勇者 エアハート

― 魔族と、生きる屍達 ―
[誰だって魔と呼ばれる前に種として成り立っていた。
その種に目的があるから、星を作った。

>>0:2 星が。魔と呼ぶべき存在が、
都度、歴史の中で種を選ぶのだとしたら。

生ける屍達が星になろうとする時とは…
一体、どんな「星」になるのだろう。
そも彼らの主たる望みとはいったい、何なのだろうか。

>>0:204
人間として生きること？この星で、安息を得る事？
だとすれば…それは。
魔族も、人も、あんまり変わらない気がする。]

大魔王 ノエル

[勇者がそう考える一方で。]

　『人はいずれ人成らざる者を星から消す』
　『そうなる前に我々につくべきではないのか？』
　『貴様が貴様自身をどう思おうが、生者は認めぬだろう』
　『貴様たちと、奴らが、同種であったことを』

[>>21 魔王の遣いは、
屍達にそう告げたこともあっただろう。

それが「魔王」の本意であるかどうかは、
魔王自身しか、知り得ないことだ。]**

魔法剣士 リベリオ

　　―　決戦前夜：夜部屋前　―


　　おっと
　　勇ましいな


［　振り抜かれた手はこちらへ当たる前に>>54
　　手首を掴んで阻止させてもらおうか。
　　ま、掴んだ手はすぐ解放してやるよ。　］


　　ハハッ
　　決戦前日に聞くことかよ

　

魔法剣士 リベリオ

　　……親の仇、だろうな
　　ただの八つ当たりに近い

　　ま、私情ってやつ
　　これ以上は有料だぜ？
　　対価はお前の悩みの大元ってとこだが

　　明日になったらわかる気がするから
　　明日でいいか


［　さて、これで納得して貰えるかどうか。
　　と言ってもこれ以上は
　　前日に話すべきことではないから　　
　　なんだかんだとはぐらかそうとするだろうが。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　んー……
　　ビアンカ、お前さ

　　俺が自分自身を信じきれなくなるようなこと
　　あると思ってんのか？
　　この常に自信に満ち溢れている俺がだぜ？

　

魔法剣士 リベリオ

　　自分自身に迷いが出たのなら

　　『仲間』を信じろ
　　『相棒』だってお前にはいるだろーが

　　他人に依存しすぎは良くはないが
　　自分が仲間と認めた奴のことくらい
　　信じられなくてどうするよ


　　俺はビアンカを信じてる俺自身を信じてる
　　お前は乗り越えられる奴だ

　

魔法剣士 リベリオ

［　なんか熱く語ってしまったと
　　少し照れながら、彼女の中で
　　納得したようであれば

　　「おやすみ、しっかり寝れよ」と
　　扉を閉めることにはなるだろうな。　］

　

魔法剣士 リベリオ

　―　決戦の日：魔王の間の手前　―


［　ここまでは順調だった。
　　そのはずなんだが……。　］


　　　それがお前の答えかよ


［　鞭の音が聞こえ
　　敵が近くにいるのかと思えば
　　右手に巻きついた鞭>>5

　　唸るように言葉を発し
　　険しい顔で
　　鞭の主であるビアンカを見る。　］
　
　

魔法剣士 リベリオ

　　なんだよ
　　俺の顔が美しいからって
　　貸せる顔なんてねぇし
　　後でたっぷり見せてやる

　　……この先に進めないと
　　俺の方が困るんだわ


［　そう口答えしながらも
　　腕に巻き付いたものを外そうと試みるが
　　キツく絡め取られた鞭が食い込み
　　顔を歪めた。　］

　

魔法剣士 リベリオ

　　なに言ってんだ
　　みんな条件は同じだろーが

　　俺は大馬鹿野郎でもなければ
　　死ぬつもりもないんでね

　　ビアンカの気持ちはよーくわかった
　　俺に死んで欲しくないなんて
　　可愛いとこもあるじゃねぇか

　　ありがとよ
　　そこまでして止めてくれるなんてな


［　ビアンカの気持ちも受け止めたつもりだ。
　　だが俺はまだビアンカの思惑までは
　　気が付いていない>>5　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　俺、言ったよな
　　魔王は親の仇だって

　　ここまで来て
　　ここまで来たのに

　　俺に親の仇を取らせてくれないのか
　　そんなこと……

　　俺自身が一番許せねぇんだよ

　

魔法剣士 リベリオ

［　ここで彼女が鞭を放してくれるのなら
　　強硬手段なんてとらねぇよ。

　　だがビアンカと俺の
　　見ている先が違っていた。
　　そして俺も強情なんだわ。

　　だから俺の取る手段は一つだ。　］

　

魔法剣士 リベリオ

　　炎帝の炎よ、
　　全てを焼き尽くす終焉を呼びて
　　我が願いを叶え
　　この世界に降臨せよ

　

魔法剣士 リベリオ

［　俺が魔法剣士であることを忘れているのなら
　　思い出させてやろう。

　　突如始まる詠唱
　　これを止めなければ
　　俺はその魔王の居るドアに向かって
　　ぶっ放すぜ？
　　
　　だが俺は生半可な止め方では
　　詠唱を辞めない
　　それこそアンタの相棒に喉を掻っ切られる
　　くらいじゃねぇとな。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　とはいえ、魔王のいる部屋の扉だ。
　　一撃魔法を放ったところで
　　壊せるかどうか。
　
　　その前に、扉の近くは危険だから
　　他の奴らは離れていろよな。　］

　

魔法剣士 リベリオ

［　さあ、どうする
　　動いた針はもう戻ることはない
　　進んだ時は刻み続けるだけ

　　お前は今、なにを信じている？　］*

　

獣使い ビアンカ

―　決戦前夜：リベリオの部屋前　―

［引っぱたこうとしたらあっさりと阻止されてしまい、少しばかり悔しい思いはしたのだが。
　>>65得られた答えに、胸の奥を突かれた。

　ビアンカはやっとこのとき初めて気付いたのだ。
　悩んでいたことも、それが明日のことだということも、彼に伝わっていたことに。
　それがあんまりにも衝撃的で、問いを重ねられようもなかった。

　そしてもう一つの問いの答えは、直接の答えではないようにも思えるのだが。>>66>>67
　ビアンカにとっては、これこそが一番聞きたい答えだった気がした］


　　……遅くにありがと、リオ。
　　また明日ね。おやすみ。


［何だか照れ臭くて、あまり多くの答えを返せなかったが。
　リベリオの答えは、既に決まったビアンカの心をより固いものにした］*

獣使い ビアンカ

─　回想：決戦前夜・自室　─

［リベリオとも語り終えた後、自室に戻ったビアンカは、そこで待っていたネビを抱き締めた］


　　ねえ、ネビ。
　　あんたは、あたしが魔王軍を捨てても
　　あたしについてきてくれるの？


［ネビはごろごろと喉を鳴らし、心配するなと言いたげにビアンカの頬を舐めた。
　彼女の所属もまた魔王軍ではあるが、それ以前に、彼女はビアンカの相棒なのだ］

獣使い ビアンカ

［悩みの解決を魔王軍でなく勇者たちに求めた時点で、ビアンカの心は決まっていたのだ。
　心は既に勇者一行の元に在った。

　一方的に与えられた“正しさ”を信じ続けた時は終わり、自分の目で見い出したものを信じたくなった。

　それでもビアンカにとって魔王軍は家族だ。それはどう頑張ったって変えられない思いだった。
　だから必死に考えたのだ。“欲張って総取り”する術を。>>0:217

　勇者と魔王の正義のぶつかり合いを邪魔せず、決着がついたらできるだけ多くの仲間と家族（魔王軍）を城から脱出させる。
　それがビアンカの出した答えで、ビアンカが正しいと信じたい道。>>0:46
　“自分自身を”信じられる道なのだ>>0:123］*

獣使い ビアンカ

―　決戦の日：魔王の間の手前　―

［捕らえたリベリオが語る思いを、ビアンカは茶々を入れずに聞いた。

　“親の仇を討ちたい”>>72
　その思いの強さはビアンカにだって想像することができる。
　魔王軍を家族と思いながら、魔王軍と戦い続ける勇者一行と旅をしてきたのだから。

　彼の魔法の詠唱を、暴力で止める気はビアンカにはなかった。
　もしそれを放つなら、扉がどうなろうとも魔王との開戦の合図になるだろう］

獣使い ビアンカ

　
　　困るのよ。回復魔法の使い手（・・・・・・・・）が全員そこに入るのは。

　　ねえリオ、あたしとデートしない？
　　あたし、ローズのステージがあんたと一緒に（・・・）見たいの。


［自称勘のいい男は>>0:182、ここまで言えば気付くだろうか？
　ビアンカが今考えているのは、殿を任せたローズのことだ。>>61
　ヴィムが援軍を残し>>18、リベリオがバフをかけたが>>37、それでどこまで一人で戦えるのだろうか。

　勇者を魔王の眼前まで届けたなら、次にすべきなのは、離ればなれの仲間を助けに行くこと。
　ビアンカもネビも魔法は使えない。ローズの元へ戻ったところでできることには限界がある。だが、リベリオがいれば話が変わるのだ］

獣使い ビアンカ

　
　　それともあんたは、
　　友達を信じて思いを託すこともできない男なの？


［最後に煽り文句をひとつ。
　親の仇が魔王なのなら、そこにいる勇者が必ず討ってくれるはず。
　旅の途中で出会ったただの仲間でしかないビアンカをそこまで信じられるリベリオが>>67、エアハートを信じられないはずがない。ビアンカはそう思っているのだ］**

自動人形 ブリジット

―　魔王が倒れた直後　―

自動人形 ブリジット

―――エアハート様！！！！


[咄嗟に追おうとした自身を止めてくれたのは誰だったか。

揺れる飛空艇に乗りながら
呆然とその方向を見つめ、
ぐ、と拳を握りしめた。

彼が決戦前夜に語った言葉。
魔王に、人の心があるのなら。
伝える限りを伝えたいと。>>45
ならば、自分も彼に語った通り、出来ることをする。

彼の願いを叶えるために。
何より、大事なヒトを失わないために。]

自動人形 ブリジット

…………お願いがありマス。


[意を決したようにくるり、と振り向いて。
その瞳が捉えるのはイルムヒルトの方。]

自動人形 ブリジット

ワタクシの―――虹彩の力を。
全て注ぎ込んだ魔導砲を
打ち込んで欲しいのです。

癒しの力を全て注ぎ、
魔王城に今渦巻く星の力を浄化する。

そうすれば、まだ。
エアハート様は助かるかもしれマセン…！

[それは、かつての彼女との実践で気付いたことだ。
魔導砲と虹彩の力。駆け合わせれば、莫大な力になりうる。>>0:156
星を狩る力ではなく、星を癒す力に。

飲み込まれてしまったエアハートだけではなく、
もしかしたら…魔王ノエルに、
僅かでも人の心が残っているのなら。
それすらも浄化できるかもしれない。>>46
そんな、一縷の可能性に賭けて。]

自動人形 ブリジット

お願いしマス。力を貨してクダサイ。
…ワタクシが倒れても、止めないで。


[力を全て注ぎ込んだ後、
自分がどうなるかは分からないけれど。
それでも構わない。

星狩りの力を持たない人形。
ヒトの為に生まれた存在。
きっと、自分はこの時のために生まれてきた。**]

通称勇者 エアハート

― 最終決戦：序・螺旋の間 ―

　ヤァーーッ！！

[ぐるぐると伸びる階段が織りなす塔。
宙に浮かぶ魔王城の入り口で、
さらにいきなり、上に登られる事を強いられる。

物影に隠れていた魔物たちは、
いままで出会った動物の異形やゴーストよりも、
どこだか異質で、不定形な存在が多かった。

それこそ…剣についた元の刃で肉を裂くというよりかは。
剣にまとった星狩りの力（スター・ハント）が触れて、光の泡になって弾けていく。

ヒヒィン、と嘶くミケが体当たりをすれば、
僕一人だけなら、階段を使わずとも上に上にと登っていける。]

通称勇者 エアハート

[それでも取りこぼして下に向かう──、ううん。
僕のガサツで不格好な剣舞なんかより、
>>8 貴方に魅了された14^(20x1)体程の魔獣達（かんきゃく）は、

他の仲間の進行を邪魔することなく、
僕たちの殿（ダンス・ステージ）に乱入していく。

>>18 ヴィムさんがつけたバックダンサーも、
邪魔なんかすることなく、ロザリンドさんを引き立てるし。
>>37戦友の補助魔法（合いの手）があれば、空いたグラスも増えていく。]

通称勇者 エアハート

　ははっ…、はっ、
　僕たちも、負けてられないね、ミケ！！

[勿論踊りの心得ではなく、未知の領域たる、
この魔王城への活路を開くべき、先導役として。

僕の言葉にミケも、もう一度ブルルッ！と気合を入れ直して。

全部の敵に向かって、突進して大立ち回り。
旅路に編み出した数々の剣技を、どんな敵にも浴びせる。
僕が倒せるやつ、倒せないやつ。色々いるけれど…。

僕が通った後に残る奴らは、
きっと他の仲間たちが倒してくれるでしょ？]**

魔法剣士 リベリオ

　― 出発の前：贈り物 ―


　　まあ、間違っちゃいない
　　”女”という点だけを除けばな


［　相手にどう伝わろうと>>48
　　俺にとっては全て正解なのだ。
　　だから否定するのは一点だけ、だな。　］


　　　俺が贈り物するなんて
　　　滅多にないんだから
　　　有り難く受け取っておけよ

　

魔法剣士 リベリオ

　　　は？　いや
　　　俺に、か？

　　　
［　まさかお返しがあるとは思わず。
　　反応が数秒遅れる。

　　それからまた10秒ほど
　　受け取った『星屑の音色箱』を見て>>51　］

　

魔法剣士 リベリオ

　　　　　　　　　……ありがとな
　　　　　　　　　　　　大切にする

魔法剣士 リベリオ

［　贈り物を人から貰ったのはいつ以来だろう。　］




　　　　　　［　思い出の欠片は光の中に
　　　　　　　　傷と痛みを同時に与えてくる。　］

魔法剣士 リベリオ

　　　この音を、出来れば
　　　お前と一緒に聴きたいと

　　　俺は思う


［　星屑の音。
　　それは喜びか悲しみか
　　一体どんな音がするのだろうな。　］

　

魔法剣士 リベリオ

　― 魔王が倒れた後 ―


［　城が崩落する。
　　宙に投げ出されたエアハートを見て>>42
　　体が動いたのは俺だけではないはずだ>>85　］


　　俺が行こう、飛べるからな
　　エアハートは
　　此処に俺が戻すと約束する

　　ブリジットはお前なりの方法で
　　アイツを、みんなを助けてやってくれ

　

魔法剣士 リベリオ

［　ブリジットを止めた俺は
　　飛び降りてエアハートを追った。

　　その後の彼女の決意と行動を
　　俺が知ることになるのは>>87

　　きっと遠くはない。　］*

　

魔法剣士 リベリオ

　―　決戦の日：魔王の間の手前　―

［　阻まれることなかった詠唱は完遂し>>88
　　扉に爆発的な炎が当たる。

　　扉が壊れなくとも
　　開戦の扉は開かれたはずだ。
　　実際壊れていなくとも普通に扉は開くだろうしな
　　あ、熱いだろうから気をつけろよ。　］


　　　お前な、この状況でなに言って……


［　とことん俺を魔王に近付けさせない気か。

　　さて、俺が勘付いたのは
　　ビアンカと同じことだったかどうか。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　　俺が託したのはロザリンドにだ
　　　アイツは強い
　　　俺が認めたんだ

　　　迎えになんて行かなくても
　　　アイツの方から追いついてくる


［　一緒に筋トレもした、ダンスも間近で見てきた。
　　一人残した仲間を心配する気持ちは消えはしない。
　　けれどロザリンドの実力を信じている。
　　アイツは誰よりも強い、心も体も。
　　だから俺が出来ることは迎えに行くことじゃない。
　　信じて待つことだ。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　　　それに悪いな
　　　俺のデートは予約制でな

　　　半年後まで埋まってるんだわ


［　今から予約でもしておくか？
　　そんな軽口も出たかも知れないが。
　　
　　ところで腕に巻き付いた鞭は
　　そろそろ放してほしいんだが。

　　そんな目でビアンカの方を見た。
　　次はどうする？　と。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　彼女の行為を裏切りだとは思わない。
　　ビアンカにも決意した何かがある。
　　それと俺の決意がぶつかっている。
　　それだけはわかるから。

　　根比べといこうじゃないか
　　たとえ片手が塞がれていても
　　俺には戦う術は残されているけどな。　］**
　

魔法剣士 リベリオ

　なあ、ビアンカ
　一緒に挑まないか

　俺は魔王に
　お前は…仲間が大事だと
　思ってくれているのなら
　自分の心のままに動いてほしいと思う

［　間接的な方法も時にはいいだろうが
　　俺らの武器を考えてもみろよ
　　直接動いた方が
　　似合ってるとは思わないか？

　　その言葉は彼女にどう届いたか。　］*

　

獣使い ビアンカ

―　決戦の日：魔王の間の手前　―

［ビアンカとリベリオの譲れないものは、どうやら相容れないものであるらしい。>>102

　リベリオを魔王に近づけたくない。
　そういう意図も無いわけではなかった。>>99

　魔王の行為は星にとっての悪。>>254
　エアハートはそう言ったけれど、ノエル個人に関しては悩んでいるように思えて。>>255
　彼が刃を交えてその答えを出す間にリベリオが邪魔をしてしまわないか、不安になったのだ。

　（でも、大丈夫だよね。友達同士なんだから）

　二人を信じよう。
　ビアンカは少しの間考えて、そういう結論に至った］

獣使い ビアンカ

　
　　そう。じゃああたし独りで行く。


［リベリオの腕に絡めた鞭を解く。
　その弾みに痛みが走るかもしれないが一瞬のことだし、彼ならすぐに癒せるだろう。

　問答する時間が惜しかった。
　ビアンカは知っているのだ。魔王軍の勇者一行への敵意を。
　ここはビアンカが育った家でもあり、勇者一行を生かして返す気のない要塞でもある。

　ビアンカだってローズを信じていないわけではない。
　ただ安否を確かめたかったのだ。
　万が一にも失いたくない人たちのひとりだったから］

獣使い ビアンカ

［軽口には肩をすくめるだけだったけれど。>>101
　『一緒に』>>103
　そう言ってもらえることは嬉しかった。
　仲間だと認めてもらえているようで。

　だが］


　　……それはできない相談だなぁ。
　　魔王軍は、あたしの家族なの。

　　あたしは家族も仲間も、傷つくところを見たくない。


［どうしても、長年兄のように慕った相手に武器を向けることはできない。
　ましてやビアンカが今持っているのは致命傷を与えうる武器（スターハント・ウィップ）。真の力を得ていないとはいえ>>0:271、できるはずがないことだった。
　だから心のままに動こうとした結果が今なのだと、果たしてリベリオには伝わるだろうか］

獣使い ビアンカ

　
　　きっとみんなが“勝つ”って信じてる。
　　だから少しでも多く、家族を逃がしてあげたいの。

　　じゃあね、ばいばい。


［その場にいるみんなに向けて餞別の言葉を投げて、ビアンカはネビと共に元来た道に向かって駆け出した。
　ローズの安否を確かめた後、みんなの元に戻る気は今のビアンカには無かった。

　リベリオを連れて行かないのはかえって好都合だろう。
　ビアンカとネビだけなら、敵とみなして襲ってくる魔王軍などいない。
　ここに着くまでより遥かに早く、ローズの元へ辿り着くはずだ。

　──勇者側についたと気取られないうちは、の話だが］*

獣使い ビアンカ

―　魔王城・ロザリンドの元（ダンスステージ）へ　―

［魔王の間までたどり着き、リベリオとの問答の末。
　ビアンカは相棒・ネビを連れて、ローズの元へと駆け戻った。

　ビアンカは城内を熟知しているが、帰りに選んだルートは来た道と同じもの。
　それはローズが後を追ってきているかもしれないと思ったのもあるが――］


　　きっと運命ってこういうことだよね、ネビ？


［エアハートが先陣を切って切り開いた道は>>91、突入口から魔王の間までの最短ルートだったのだ。
　ペガサスが道を知っていて教えたのかどうか、ビアンカには知る由もないことだが。

　魔王が負ける運命にあるということだけは、実感できた。
　涙が込み上げるのを必死に抑え、ビアンカは相棒と共に走った］

獣使い ビアンカ

［駆け戻るビアンカを不思議そうに見る魔王軍もいたが、道中襲われることはなく。
　ダンスステージが見える位置にまでたどり着けば、随分と余裕が無さそうに見えた>>61］


　　ローズ！


［仲間の名を呼んで、相棒への攻撃指示の指笛を吹く。
　対象はもちろん、アイドル（eye奪る）に群がる観客だ。

　周りの魔王軍もさすがにビアンカの“裏切り”に気付いたことだろう］**

空賊 イルムヒルト

― グラン・グリモワール号 ―

まったく。
どいつもこいつも――無茶するんだから。

[魔王城へと勇者一行を送り出して。

空賊がやっていたことと言えば。
周囲の掃討戦だった。

どこぞのチェスのキングよろしく。
勇者部隊を後から追撃して、倒そうなんて魔王軍の連中がいるかもしれないのだ。

尤も。
獅子身中の虫の存在>>6には気が付かなかったのだが。]

空賊 イルムヒルト

いい？
外周部を中心に砲撃を繰り返してやりなさい。

私たちはあくまで陽動。
とは言え、気を抜いたら王手をかけられるって思わせないとね。

[無茶なオーダーをしている自覚はある。
それでも、この無茶ぐらい通さない事には。

とても、支援だなんて言えないじゃないかと。]

ブリジットの力。
宝玉に入れておいたでしょう？

あれも全部使うのよ。

空賊 イルムヒルト

[やがて。

決着の時は来たのだった>>1>>2

それを見やると。
全速前進。
魔王場の内部へと、グラン・グリモワールは突撃していく。

すでに魔王も倒れ。
士気も高くない以上、進入自体はそこまで苦では無かったが。

崩壊していく中で。
可能な限り、仲間を救って行こうと。]

空賊 イルムヒルト

正義の味方になるチャンスは今よ！

ここで恩を売っておけば、略奪し放題よ！！

[どうせ身内しか聞いていないんだし。

思い切り、身勝手な事を大声で行って配下を鼓舞する。
結果として、いつになく高い指揮の元。
飛空艇はたどり着いたのだった。]

空賊 イルムヒルト

― 自動人形と ―

――そう。
それが貴女の望みなら。

アタシは止めないわよ？

[躊躇している暇はない。
魔導砲の近くへとブリジットを連れてくると。

彼女の手を取って。
魔導砲へと接続していくのだった。]

空賊 イルムヒルト

……あんた達。
あるだけ、回復薬を持っておいで！

[これが最後の戦いだったのだから。
回復薬などは温存しておいても仕方ない。

そうして。
ブリジットの手を握りながら。]

良い？
アタシは止めない。

だからと言って。無駄に散らせるつもりもない。
魔力は限界まで搾り取るけど。

回復薬もあるだけ使うわ。

空賊 イルムヒルト

2人とも生き残ってもらったら、その時は……ね。

[周囲に聞こえるような大声で。]

世界を救った勇者様の財産、全部カジノにぶち込むんだからね！

どっちも、死ぬんじゃないわよ？

[そう言って励ましながら。
さて。

彼女と彼はどうなったのか*]

ゾンビ使い ヴィム

[指を突き上げるサイン>>39の、正確な意味するところはいまいちわからなかったけど、余裕があるな、と思えば悪くない。

　魔王を前にした余裕もそうだが、俺に対しての余裕。実際あいつの魔法は筋がいい。専念していれば全盛期の俺など鼻くそみたいな扱いをされていたことだろう。]


　ふ。


[その余裕が気に入らない。こんな感情は久々だったから。あいつの炎>>74にちょっぴり俺のを混ぜさせてもらったよ。あいつの詠唱なんかより、ずっと短くして。（それにしたってとんでもない火力だ、今日からやつの家の立て札に「大魔導士の砦」と書いておくとする、おめでとう）]

ゾンビ使い ヴィム

[バシバシと叩かれて>>57そのたびに顔の一部を破損させてみせる、ゾンビジョークを何回か披露したっけか。ウケがいいのはベタに眼球が飛び出るやつ。女子供の黄色い声が聞こえたからウケがいいと勝手に思ってるだけだけど。


　ロザリンドと肉壁1号を置いて先を行くとついそんな記憶も思い出す。ゾンビでも走馬灯を見るのだなと自嘲してみる。ところでゾンビというカクテルがあるらしい。今度はそれを淹れてもらうとしよう、そして皆で乾杯すれば、それはパンデミックということになるかもしれない。夢なんだよな、パンデミック。]

ゾンビ使い ヴィム

[走馬灯ついでに思い返すのはノエルくんの遣いのこと>>63。まあ一理ある、俺も（便宜上同胞と呼ぶが）呼び出す人形たちを同族とは認めたくない。種の保存・繁栄が生物の根幹にあるとすれば、その根幹の根幹を担う生命の有限性。不可逆性。これらを簡単に覆す存在であろう。得体のしれない存在という意味で、魔族の方がよっぽど近い。]


　悪いケド。俺もう死んでるし。


[俺は人間だから、「生命」が本質だと考えてしまう。かつて同種であった屍を人形と呼べるのも、生命なきものに美しさを感じられないから。死者が死のうと生きようと、どうでもいいだろ？

　人が我々を消すとしたら、次我々はどうなるだろうか。どこかの書物が表現していた、「解放」が如く今度こそ死後の世界で生きられるのだろうか。それともゾンビ2週目が始まるのだろうか。実はそのあたり、あまり詳しくない。]

ゾンビ使い ヴィム

〜崩れていく「星」を眺めながら〜

[一つ言えることは、人は魔族や屍を消すかもしれないが、それも星の意思だということだ。肉体が朽ち果てるのも、生命がどこかへ姿を消すのも、本人たちの意思ではない。


　だからノエル、お前が星を作り変えたいという気持ちはよくわかる。俺が魔族生まれのゾンビならばきっとお前に着いていたことだろうよ。だから気まずいよ、すごく気まずい。

もしお前が望むなら、そうだな、お前俺のとこで働くか？俺がそうであったように、お前ほどの魔力の持ち主、きっとゾンビでも意思を保てるはずだろう。
拒むのもいい。それもまた……「生物」らしいから。]*

自動人形 ブリジット

― 魔王城崩落　―

[エアハートを追おうとする己を
止めたのはリベリオだった。>>98
代わりに、と向かおうとする彼に
真顔でこくりと頷く。]

……分かりマシタ。
お願いしマス、リベリオ様。

[星狩りの力にその牙を砕かれ、
最後のあがきとばかりに渦巻く星の力の残滓。
自分では。追って飛び込んだところで戻ってこれない。

彼ならきっと……いや、絶対に、
エアハートの体を此処まで
連れ戻してくれることだろう。>>97]

自動人形 ブリジット

リベリオ様。

エアハート様を無事捕えたなら、
こちらに向けて合図を送ってほしいのデス。

エアハート様も、…アナタも。
絶対にこのまま星に
飲み込ませたりはシナイ…！

[合図は何でもいい。
派手な魔法が得意な彼だ。

飛び降りていくその後ろ姿を見送って。]

自動人形 ブリジット

…アリガトウ。

[そうして、イルムヒルトに助力を得れば
彼女は躊躇せず頷いてくれる。>>114
あの時と同じように魔導砲の方へと向かった。

宝玉に力を込めた時は
虹彩のエネルギーを凝縮し
弾へと充填する形だったが今回は違う。

魔導砲に直接自分を接続し、
虹彩の力を強制的に叩き込む。
これで癒しの力を増幅させ
広範囲に撃つことが出来ると言うわけだ。]

自動人形 ブリジット

[当然、その分身に負荷はかかる。
最悪オーバーヒートして
核が壊れてしまうことだって考えられたけれど。

イルムヒルトがてきぱきと指示を出していく中、
接続されていく自分の手をそっと握った。]


………イルムヒルト様………


[告げられた言葉に。
彼女なりの覚悟と思いを感じて。

じっとその顔を見つめた後―――
彼女らしい台詞に思わず破顔してしまった。]

自動人形 ブリジット

ふ。ふふふ。
……ハイ！

次こそは、勝って戦利品を
持って帰らねばなりマセンモノネ！

[そんな風に返し。

やがて接続が完了されれば、
虹彩の力が魔導砲に充填されていく。]

自動人形 ブリジット

………ふ、　……ク……　！

[回復薬で多少しのがれるにせよ、
魔導砲に力が篭められていくのに比例して
核から虹彩が無理やり吸い上げられていくのが分かる。

人形の身体が軋み、異音がし、
だんだんと意識が遠くなっていくのを感じながら
それでも止めない。

リベリオがエアハートを見つけ、
合図を送ってくれたなら。
そこめがけて照準を合わせ、
虹色に輝く魔導砲を撃ちこんで貰うつもりだ。**]

大魔王 ノエル

　
　

　　― 最　終　決　戦 ―　（ A c t i o n ）
　　大　魔　王　ノ　エ　ル　　
　
　

　

大魔王 ノエル

[人成らざる獣の手を空虚に突き立てる。]

[手先に歪み広がる召喚の間からずるりと引き出し、
獲物めがけて放り、或いは地上に落とす。]


[螺旋の間には、
73^(100x1)の有象無象の魔物たちと、68^(100x1)のゴースト。
それから、2^(2x1)体の巨大な氷のゴーレム^{(氷のゴーレムor雷を唸り散らすドラゴン)}]。
貴方達の世界に存在しない警笛と同時に現る、絡繰（デンシャ）の影が、
数度突き抜けて、行く手を阻むだろう。]

大魔王 ノエル

[ノエル本人がいる玉座の間にもしかだれか現れようものなら。

出会い頭に絶対零度の猛吹雪^{(業火の火炎放射or絶対零度の猛吹雪)}が飛び交い、

瞬間移動で距離を詰め、予熱をまとわせた大剣を振るう。
並大抵の研鑽では到達しない動きであろうと確信が持てるが。

君たちからすれば、召喚術以外の攻撃は──
　　　　　──…魔族の血を得て人間をわずか逸しただけの、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あまりに人間らしい攻撃だった]**

魔法剣士 リベリオ

　　― 魔王城崩落　―


　　オッケー
　　合図な、任せろ
　　

［　彼女の言葉を聞き頷いた>>122
　　ブリジットなりの考えが
　　どうやらあるらしい。

　　飛び出した勢いで
　　エアハートの落ちていく体を
　　見つければ
　　急降下して手を伸ばす

　　─────その時。　］
　
　

魔法剣士 リベリオ

　　ぐっ……お前、今かよ
　　タイミング悪すぎだろーが

［　瓦礫にぶつかったのか
　　アイツの負った傷が
　　こちらに流れ込んでくる。

　　あー……相当痛えもんだな。
　　口から溢れ出しそうになる
　　血を飲み込む。

　　落ちるアイツを拾うのが先。
　　自分の治癒などしている場合でもない。]
　

魔法剣士 リベリオ

［　まだ浮力の残っている城の一部に
　　エアハートの体を掴んだ俺はゆっくりと降りた。
　　此処も崩落は始まっているが
　　中枢部というよりは
　　外部に散乱した一部のカケラだ。]


　　　光の柱よ
　　　その道を示し、天の梯子を
　　　目の前に降らし給え


［　飛空艇に向かって光の柱を放つ。
　　これが合図だ>>126
　　攻撃魔法だが……当たるんじゃねぇぞ。]
　

魔法剣士 リベリオ

［　エアハートの意識はあったかどうか。
　　魔王の衣服や鎧はしっかりと
　　その胸に抱えていて>>42

　　彼の意識がなければ
　　そのまま寝かせ
　　自分も隣に横になった。　]
　

魔法剣士 リベリオ

　　エアハート
　　アンタにツラいもん
　　背負わせちまったな

　　俺には魔王にトドメを刺すことが
　　出来なかった
　　だからやっぱりアンタは
　　『勇者』　なんだと思う

　　なあ、その肩書きは重かったか？
　　俺は憧れたぜ
　　英雄にも、勇者にも

　　なってみなきゃわからないんだよな
　　俺もお前の負担を少しでも背負えれば
　　良かったんだが……

　　きっと魔王もそうだったのかも
　　知れないな……

魔法剣士 リベリオ

［　それはどこかの大魔導士は
　　最初からその考えだったようだ>>0:204

　　なんだよ、俺は気付くのが遅いってことか

　　アイツは負けず嫌いっつーか
　　やっぱ魔法すげぇのにさ
　　なに謙虚になってんだか>>117
　　自分以上の火力があったことくらい
　　わかるっつーの。
　　だが立て札はマジでやめてくれよな。　]
　

魔法剣士 リベリオ

［　見上げた景色が緊迫真っ只中であるのに。
　　負傷具合も酷いが見た目には出ないから
　　わからないだろう。

　　俺の心はどこかすっきりとしている。

　　大丈夫だ。エアハート一人くらい
　　送れる魔力はある。安心しな。　]*
　　

魔法剣士 リベリオ

　―　魔王の間：家族　―

［　スターハント・ブレードが
　　カチャリと音を立てる。　］

　　　………ッッ！！

［　あんなに倒したかった”悪”が
　　もうこの目の前に在る。

　　魔法で開いた扉から見えた姿
　　悪の象徴だったその姿は

　　今の俺には一人の人間に見えた。
　　魔は人から出来ていたのか？
　　頭によぎるのは考えないようにしていた
　　一つの推測。

　　星が与えた魔の存在だと思っていた（思いたかった）。　］

魔法剣士 リベリオ

［　それに、ビアンカが家族と言っていた>>106
　　こいつらが、家族なんだな。
　
　　アイツに俺と同じ思いはさせられない。
　　家族を目の前で殺されるのは
　　身を引き裂くような痛みで心が割れる。
　　割れた心は身体中に突き刺さり
　　常に苦しみが纏うことになるだろう。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　独りで行くと言った彼女に掛ける声は>>105
　　俺にはなかった。
　　一緒にと言った言葉も
　　その理由を聞けば>>106
　　それ以上は言葉が見つからない。

　　今までどんな気持ちだったんだよ。
　　悩みってそれか？

　　そりゃ言い出し難いよな。
　　でもそれで全て合点がいったさ。

　　不器用だなビアンカも。
　　でも俺はその答えを選んだことを応援しよう。
　　今でも信じているぜ、ビアンカ。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　去りゆく背に>>107
　　出なかった言葉の数々が溢れてくる。　］


　　お前はお前のやれることをやってこい！


［　俺は振り返らない。
　　だからお前もこの声を背で受け止めてくれ。　］*
　

通称勇者 エアハート

― 最終決戦：玉座の間>>129 ―
　う、く…！！

[扉の開口をしてすぐ、洒落た口上などもなく、
身体の動きを止めるに十分な吹雪が身体に降り注ぐ。

その場に…僕の側に、仲間たちはいたのかな。
>>0:234 ま、そんな吹雪は、戦友の暴発で慣れたものだし。
>>0:111 虹彩の他に、結界を張れる仲間がいるなら、
自分よりもアルノを守って欲しいとお願いしてるだろうね。

僕自身が立ちはだかって囮になれば、
>>21 後方支援する時間稼ぎくらいにはなるはず。

……もし、追いついてきた螺旋の間の人達がその場に来たのなら、
>>0:42 追加の手助け（アンコール）も、>>0:9対峙する覚悟（ファンサービス）も、僕は喜んで迎え入れるよ。

ノエル。君の最大にして愚かな欠点は…。僕なんかよりずっと、
>>114 隙や懐を狙おうとする人は多い事に気づけない事だ。]

通称勇者 エアハート

[>>129 ノエルが間合いを詰めるその瞬間を、
僕は動かず、ただその一点だけを狙い続けて──。]

　ノエル！！もう、もう止めるんだ！！
　いや、やめさせてやる、僕がこんなこと、もうさせない！！

　……あああぁ！！！

同じタイミングで、地を蹴る様は。
鏡合わせかのようにも見えたことだろう。]

通称勇者 エアハート

[星と、星が、ぶつかりあう。

[けれども、その打合いは──

人と人のソレと、なんら変わりない。]

通称勇者 エアハート

[守りたい、助けたい、救わなくちゃ。

　仲間を、星を、父さんを。]


[>>0:272 審判を、降される。（意思が、呼応する。）]

通称勇者 エアハート

肉体を失う事を、

「終結」とせずに、

英雄譚の終わりの、

その先を求めるのなら──

勇者は、振るう力を、抑えない。

通称勇者 エアハート

[けれど、僕は所詮、ただの人だから。]

　………僕にはこんなことしか、できなくて、ごめんね。

[>>1>>2 叫ぶ直前に、父さんに対して
微笑む力もなかったんだ。]**

通称勇者 エアハート

― 決戦の直後 ―

[>>2 ノエルは、ぶつかる直前に。最後の力を抵抗とばかりに、
巨大な火炎の球を打ち込んできた。

キヒヒィン、と。ミケが叫んで、流星のように身体を光らせ、
真正面からぶつかりあって、火の玉を散らしていく。

──それが、「星狩りとしての役目の終わり」だと告げるかのように。
友達は…身を挺して、僕をノエルの元へと連れてってくれたんだ。

……父さんの鎧に、灰が優しく降り注いでいる。]

通称勇者 エアハート

　……っ、う、うぅ、っ〜〜〜…

[終わったんだ、と思う瞬間にのしかかってくるのは。
安心感よりも、大きな悲しみばかりだった。

助けられるかもしれない、その一心でトドメを刺した。
……でも、さして、しまったんだ。間違いなく僕がこの手で。

鎧を、服を握りしめれば、ざラリと灰が頬を掠める。]

通称勇者 エアハート

[崩落の音も、自分の声で何も聞こえなくって。

ミケに乗り続けていたせいだろうか。
宙に放りだされていた感覚に麻痺していたらしい。

あ、僕、いま頭から落ちてるなって。
僕の足場がどこにもないって、気づいたのは…。

>>130 まだ失っていない、友の顔を目に入れた時だ。]

通称勇者 エアハート

　
　っ、りべ、りお。ひっく、ヒッグ。

　ごめん、ごめんなさい、ぼく、僕っ…

　リベリオが、父さん（・・・）のこと悪いって思ってるの、知ってたのに、

　知ってたのに、ぼく、父さんを助けたい、って　

　ぼくが倒したのに…！！
　今も！！父さんにも生きてて欲しいって思[衝撃。]

　

通称勇者 エアハート

[宙で外れてしまった勇者の額に、瓦礫の破片がぶつかる。

衝撃。足を、衝撃。腹を。
立て続けに肉体にぶつかって。

一気に意識を飛ばしてしまうほどのものだったのに。
>>132 友に、何も伝えられていないのに。

勇者の身体には傷一つついていないこと。
『真実』に、勇者自身が目が覚めるまで気づけなかった。]**

魔法剣士 リベリオ

［　家族を目の前で殺された苦しみ、怒り>>138
　　それは今の俺のように。

　　自分への後悔と懺悔の荒波で
　　溺れそうになる。
　　俺は今でも生きていることを後悔している。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　─　とある小国の話　─

［　俺の父は英雄王として小さな国の国王だった。
　　此処の魔物たちは人を襲わず
　　国民たちとより良い関係を築いていた。

　　俺と、英雄王であった父、
　　それを父を更に上回る女傑であった母、
　　そして一つ下の弟。

　　小さいながらも平和だった。
　　ただし城内ではちょっとした騒動があった。
　　それは俺に血統魔法が使えないことだった。
　　この国の王家のみが使える魔法。
　　血により継承されるものは強力であり
　　限定的な力を発揮する。
　　ゆえに限られた者にしか受け継がれない魔法。　］

魔法剣士 リベリオ

［　俺はいくら頑張っても、鍛錬しても
　　出来る兆しが見えない。
　　そんな中弟が血統魔法を使えることが判明した。
　　父も母も大層喜んだ。……少しの疎外感。

　　それからどこか居場所を無くした俺を
　　気にしてくれた奴がいた
　　ガイコツの兵士だ。
　　魔物であり、話すことは出来ないが
　　泣いている俺に花をくれたりと元気付けてくれた。
　　ただ側にいてくれた。
　　それだけで俺は救われていたんだ。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　ところがある日。事態は急変した。
　　魔王の力が強まり。魔物が暴れるようになった。
　　この国にいた魔物たちも人を襲い物を壊し始めた。
　　父も手のかぎりを尽くしたけれど
　　被害は大きくなるばかり
　　そんな時、一つの声が上がる。
　　「この国の王こそ魔物を呼び込んだ反逆者だ」と
　　その声を上げたものは
　　道化師のような歪んだ顔をしていた。

　　国民たちの見る目が変わった
　　英雄から反逆者になんてすぐ変わってしまう。

　　俺たちの家族は囚われ処刑を待つ身であった。
　　いつも通り暮らしていたはずなのに
　　魔王が、魔王のせいで
　　優しかった魔物も変貌してしまった。
　　誰かのせいにしないと俺の心は破裂しそうだった。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　明日が来るのが怖かった
　　一日、また次の日とその日が迫り
　　いよいよ明日が処刑の日となる。

　　逃げようと何度も言い続けた。
　　俺たち家族の魔法であれば牢など容易く壊せた。
　　それなのに両親は逃げようとしない。
　　国民達はわかってくれると信じて。
　　信じたまま、死んでいった。
　　殺された、信じていた国民達に。

　　両親は自分達の処刑の日こそ
　　俺たちを逃がせるチャンスだと考えていたようだ。
　　俺と弟は走った。
　　二人の首が城の前に並べられ
　　歓声に湧き上がる騒めきを振り払いながら。　］

魔法剣士 リベリオ

［　国を出ても走り続けた。
　　弟は足が早く、俺の前をずっと走っていた。
　　その弟の首が飛んだ。
　　一瞬で。
　　俺は背にしていたスターハント・ブレードが
　　俺を守ってくれた。
　　弾け飛ぶはずだった首への攻撃を防いでくれたのだ。　］


　　な、んで
　　なんで俺じゃない……っ！

［　俺が死ぬべきだった俺が死ぬべきだった
　　血統魔法の使えない俺が生き残ってどうする
　　俺が死ぬべきだった俺が死ぬべきだった　　
　　弟の代わりに俺が死ぬべきだった
　　俺が死ぬべきだった俺が死ぬべきだった　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　呆然と弟との亡骸の前で立ち尽くす俺に
　　ガイコツの兵士がやってきた
　　こいつも変わってしまった。
　　俺を殺しにきたのだろう。
　　周りは魔物に囲まれていた。

　　俺も死んで良かった。
　　俺だけ生き残ってどうなるというんだ。

　　呆然としていた俺に
　　近付いたガイコツの兵士。
　　ぎこちない動きをしたソイツは
　　俺に花を差し出した。
　　いつもと同じように。

　　それがどれだけ魔の意志に反しているか
　　俺がその花を受け取れば
　　ソイツは砂となり風に乗って流れていった。　］
　

魔法剣士 リベリオ

［　その花は「ナナカマド」
　　花言葉は「私はあなたを見守る」

　　ある時俺は言ったんだ。
　　「父様のような英雄になる」と
　　ソイツはその時にも
　　この花を持ってきてくれた。

　　それが俺と友の約束
　　そして小さい国の歴史

　　それからの俺はまあ想像のつく限りだ。　］
　

魔法剣士 リベリオ

　─　アイツと俺のプロローグ　─


　　　なんつー勧誘だよ


［　思わず笑ってしまうような誘い文句>>0:295
　　ああ、こいつは世間ってのを
　　知らないボンボンか？
　　肩肘をついて流れを見ていたら
　　怪しい人物に騙されそうになるわで
　　本当、危なっかしい。　］

　

魔法剣士 リベリオ

［　なら、俺が変な勧誘に引っかかった
　　第一号になってやるよ>>0:297　］


　　　俺の名はリベリオ・トレイター

　　　一流のマジックナイトを目指している>>0:16


　　　　　　　　　［　ここから始まる物語。
　　　　　　　　　　　アイツの物語でもあり、
　　　　　　　　　　　俺の物語でもあった。　］**
　

怖がり アルノ

―　魔王の部屋の前のアルノ　―

よ、よし…　って、　ッ？！

[ビアンカとリベリオが対峙している。
　混乱し、あわてて止めようとするも
　"その時">>4、審判がくだされる音がした。

　ぶわと手からウィップへと力が注ぎ込まれる。
　
　　ビアンカは、ケツイしたのだ。
　　　　　何かを、きっと。]
　　　　　
　　　　　……！
　　　　　
[ハッとアルノは前夜のことを思い出した]

怖がり アルノ

―　回想・>>0:282　―

そう…ですか、でも

[困ったように言葉を続けるアルノに
　>>0:283　言葉が投げかけられる]
　
　えっと、それは。
　…最初のとき…ああ、ビアンカさんはまだパーティにいなかったんだ…
　僕の村、襲われて…それをまだ３人組だったエアハートさんたちに助けてもらったんです
　
　女の人や子供がさらわれたり、村が壊されたり…して…
　
[それも、魔王ノエルが家族を欲していたことに起因するのか。実際は、わからない。]


正義とか悪とか、うまくいえないけど…
　…村の仇…です

怖がり アルノ

　…ぼく…別に魔王が…
　村をもとに戻してくれるならそれでも…って思ってました
　怖かったし
　
　でも、皆さんと旅するために
　送り出されたあのときの村のみんなの目
　…みたら、

　…背負ってるんだなって　おもったし
　僕が同行するのは、村から…エアハートさんへの
　恩返しでもあります

[12歳の背中に、村の視線がのしかかった日。
　なにもできずに、帰る訳にはいかないのだ。
　
　ごにょごにょと尻すぼみした言葉を彼女は聞いてくれただろうか。
　一呼吸置いて。　もしかしたら、]
　

怖がり アルノ

　……ビアンカさん、もしかしてずっと迷ってたんですか？
　…その、質問って、
　
[せめるようでなく、純粋な疑問。
　どうもしっくりこなかったのは。それ？


　話は有耶無耶になったかもしれない。

　でも、正義についてずっと彼女が悩んでいたんだなってことは、
　アルノでもわかった。
　
　だからこそ、合点がいったのだ]


ビアンカさん…ッ
……リベリオさん、あの、……

怖がり アルノ

ふ、ふたりとも…
ま、負けないでください！


[運動会の下手なアナウンスみたいなこと。
　言って。

　エアハートの後ろを追いかけた。**]

怖がり アルノ

　

　　
>>144　　守りたい、助けたい、救わなくちゃ
　　
　　
　　

怖がり アルノ

「勇者エアハートよ」


「その中に主は含まれるか？」


「救うのだ。一人残らず。」


「その決意、見届けた」

　

怖がり アルノ

コン、コン。

怖がり アルノ

「貴殿には、その力が、ある」

「武運を」

審判者 アルノ

[心のなかでそんな、しゃがれた声と。
　木槌で机を叩くような音がした。

　　　両手をかざして、]


　　　　　　　　　　　　　　　大丈夫で、す！

[遅れを取っており、一般のバフ要員なら失格だ]
[でも魔王ノエルと、勇者エアハートの対峙を、見た]
["見た"んだ]


[光が、剣に満ちる。>>1>>2]

審判者 アルノ

　　　　　　うわーーーーーーーーーーーー


[決戦後、真っ先に崩落から弾かれて落ちてた。
　仕方ない、まだ子供なので軽いのだ。]

獣使い ビアンカ

─　魔王城の崩落>>41　─

［懐かしい我が家が崩れ始めるのに気付いて、ビアンカはネビと共にまた駆け出した。
　その頃には、ビアンカが魔王軍を裏切ったかどうかなんてどうでもよくなっていたようだ］


　　いいから早く逃げるんだよ！
　　城と心中なんて考えるんじゃないよ！？


［パニックになって逃げ惑う魔王軍（家族）に声をかけ、避難させる。
　魔王城は宙に浮かぶ城。外から攻め込むのは難しくとも、城内から飛び立つ術はいろいろ用意されているのだ。

　イルムヒルトの飛空艇が城内に進入してくるのも見たが>>112、ビアンカが駆け寄ることはなかった。
　少しでも多くの家族を避難させた後、自分たちも竜騎士団の生き残りとともに逃げるつもりだった］

獣使い ビアンカ

［やがてビアンカたちが竜の背に乗って飛び立った頃、視界の隅に光の柱が立ちのぼった。>>132
　出所を見てみれば、その辺りは瓦礫がいくつか浮くばかり。

　誰かいるのか。取り残されているのか。
　ビアンカがというより、竜を操る騎士がそう思ったようだ。
　ビアンカとネビが背に乗ってもまだ余裕があるほどの大きな竜は、その辺りを目指して飛んだ。

　そして偶然、見つけたのだ。
　散乱したカケラの上に見知った人（リベリオ）の姿を］


　　ねえっ、あれ……！
　　あの瓦礫！　瓦礫の上！　あいつを拾うの！！


［そのとき人影は一人だったろうか。>>136
　彼がどのような状態かはっきりとは知れないものの、平然と寝転がっていられるような場所でないのは確かで。そのこと自体が既に異常だった］

獣使い ビアンカ

［今から行って間に合うのか。
　回復薬は持っているけれど、それだけで助けられるのか。
　そこに虹彩を凝縮した魔導砲の力は届くのか。>>87
　わからないことはたくさんあるが］


　　「やれることをやれ」って言ったのは、
　　あんたよ、リベリオ――！


［あのとき背に届いた言葉を叫び返す。>>140

　落ちかけた瓦礫の下をくぐるように、竜は飛んだ。
　チャンスは一瞬。
　竜が瓦礫のすぐそばを通るその一瞬で絶対に引き寄せようと、ビアンカはリベリオに手を伸ばした。
　引っ掴んででも、手が届かなければ鞭で引き寄せてでも。
　とにかくまずは彼を竜の背に引き上げたかった］*