[ミケの事をミシェルと呼びながら、僕に口を挟ませることもなく、ブツブツと呟き続けて。僕の事を全ての敵のように睨むアイツを、僕が知らないわけがない。どうしてここにとか、どうしてこんなことをとか。何もかも聞く前に、すぐに姿を消してしまった。ミケはそこにいた『魔王』を見せたかったらしい。ミケ自身が、とうに魔王軍の手を離れた存在であることを、教えたかったのだろうか。それとも…。]