59 【ホラーRP村】晩秋の怪
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
大学生 生駒秀二
ーー回想
人間の価値って同じですか？僕にはそう思えません。
何もして来なかったんです僕。人助けも、悪いことも。
僕の生き方は言うならば無難、当たり障りがない。
ーー中学の時にね、クラスでいじめが起きて。
僕が仲良しだったAくんが対象になって。
助けられなかった。当たり前、そんなことしたら僕がいじめられちゃうから。Aくんは自殺した。
いじめたのは僕じゃない。だから僕に責任はない。
でも僕は、何もしなかった。
加害者でも被害者でもないって、一番いらないんですよ、まだ加害者の方がいい。傍観者なんて、存在すら認知されないんだ。いないも同然。役立たず。
きっと死ぬまで僕は、無価値。
死んでもーー無意味で無価値。
神部 宵
いいな。みんなおむかえがきてさ
[施設で子どもの受け入れが行われる度
いつもそんな事を口にしていた気がする
ふっくらと愛らしい子供ではなかった
ひょろ長くて目つきの悪い子どもだった
なにぶん頭も悪く
大人になり社会性を身につけるまでは
無口で人見知りの激しい子どもだったと思う]
あいつが先に殴った
[中学に上がる頃には里子の引き取り手も減る
口数も少なく手が出ることの方が多かった為か
素行も悪くいよいよ荒れていたんだったか
愛情や親愛や情と言うものを知らないまま
身体だけが育っていった]
神部 宵
[仕方なくとでも言うように
年老いた施設長の養子縁組を受けたものの
親代わりのその人すら翌年事故で亡くなった
施設は系列の企業に吸収されて
かわるがわる様々な親代わりが着任した]
一人の方がいい、気が楽だし
[義務教育が修了する頃には
無駄飯食らいと肩身の狭い思いもしたが
紹介された下請け建設業への住み込みとして
タコ部屋のような場所で暮らし始める
が喧嘩ばかりの日々ですぐにクビになった
若いからと馬鹿にする大人達が憎かった]
神部 宵
[働き先を失い帰る場所も食べるものもなく
路地裏で丸まって転がっていた時に
両の手首に切り傷ばかりがついた女と出会った
体を売って生きていると
女は欠けた歯を見せて笑った]
───死にたいの、でも死ねないの
[毎夜毎夜女は言っていた
黒い涙の跡を頬に馴染ませ
両手に血の痕を残しながら
迎えが来ないのだと泣き疲れて眠っていた
俺にはどうする事も出来なかった
慰め方も、愛し方も、何もかも
どうすれば良いのかが分からなかった
毎晩泣き腫らした女をベッドに運び
布団をかけて隣で眠る
そんな日々が数年か続いた]
神部 宵
───やっと、結婚してくれるって！
[安っぽい指輪を左手の小指に光らせながら
夏の暑い昼下がりに女が言った
だらしなくはだけたノースリーブのまま
女の腕の傷は手首から両肩にまで達していた]
よかったね、今度こそ幸せになれるといいね
[その言葉を口にするのも何度目だろうか
いつもより念入りに化粧をして
出かける女を見送った
ひどい環境ではあったけれど
俺も少しは大人になっていたのかもしれない
それなりに人がどんな顔をすれば
どんな会話をすれば喜ぶのかを知っていた
周りに同年代は少なかったが
処世術を教えてくれる大人には出会えていた]
神部 宵
[この頃には女の紹介で仕事を見つけていて
同じタイミングで家を出たのだけれど
翌日になっても、翌々日になっても、
女が帰ることはなかった
ごくたまに男と旅行へ出掛けていたので
この時もそういうものかと気にしなかった]
神部 宵
[1週間ほど経ったある日、
女の職場の関係者や警察やらが家に来た
無断欠勤が続く為連絡をしても
スマホが繋がらないのだと言う
当時俺はスマホは持っていなかった事
仕事に出かけていたことが証明されて
すぐに女の家へと返されたのだが
───その数ヶ月後、女の遺体が見つかった
強姦の痕跡があり、その後首を絞められ、
遺体は山奥に捨てられていたと言う
発見時、肉はほとんど獣に食いちぎられていて
骨すら散り散りだった
衣服や靴の類も見つかっていない]
神部 宵
[犯人は当時何人か候補がいたらしく
交際していた男も数人に上り
事件は混迷を極めたが
暫くしてその中の一人が逮捕された
ごく普通の家庭を持つサラリーマンだった]
でもね
不思議なのはここからなんだ
その男は獄中で気が狂って自殺したんだって
家族にも不幸が重なり散り散りに
どこかへ引っ越してしまった
交際していた他の容疑者も同じように
不審死を遂げている───
神部 宵
───という俺の経歴を作ってみたんだけど
どうかな？！
やばい？！えー！暗い？！
[ある日の配信での映像
実際の話だがネタに尽きてネタにした
今思えばあの頃あたりから
配信へのコメントが増えた気もする]*
神部 宵
[今思えば、あの人も孤独だったんだろうか
利用されていた気もするけれど
俺だって利用していたのかもしれない
本当は、俺は。いや、違う
俺だってあの人でなくちゃだめだった訳でもない
ただ孤独を埋めて欲しかっただけなんだ]**
小説家 深瀬賢
―星捨村郷土史―
[星捨村は山と山の合間、山間にある。
その立地から、古くは何度も合戦が行われた。
土地の所有を巡り、多くの者が刃を交えた場所。
戦の後にはいくつもの屍が残された。
村の興りは、屍から金品を剥ぎ取る追い剥ぎ達が集まったことだと言われている。]
小説家 深瀬賢
[かつての星捨村は豊かな土地であった。
山の恵みもさることながら、
数多の屍が眠る土壌は豊かな作物をもたらしたのだ。
だが、それも長くは続かない。
全国的な飢饉、食物不足が発生すれば、星捨村とてその例外ではなくなった。
他所の村と交流する為には、山を越えなければいけない。
豊かな実をもたらしていた星捨村の立地が、徒となってしまった。]
小説家 深瀬賢
[飢えに耐えることに慣れていなかった村の民は、
一つの方針を決めた。
罪人を処刑し、食料とする。
そう。最初は贄とするのは罪人と決めていた。
だが飢えは次第に人々の心を狂わせていく。
罪人がいないならば、生み出せばいい。
いや、そもそも罪人である必要は――…？]
小説家 深瀬賢
[飢饉の年には、村に偶然足を踏み入れた旅人を捕らえて食すこともあった。
いつの頃からか、近隣の村々では
このような噂が流れるようになった。
「星捨村には鬼が棲む」と。
穢れた
それとも死して半身を失った
今では誰にもわからない。]
小説家 深瀬賢
[年月を経る中で新たな住民が入り、
今では鬼の血も薄れ、ほとんど残されてはいないだろう。
ただ、今でも当時から続く祭りは行われている。
今も星捨村の土には、数多の屍が眠っている――…。]
小説家 深瀬賢
[これは世に出ることのなかった、星捨村の郷土史。
誰しも自分たちが鬼の末裔だと、人食いの子孫だなどと公にはされたくないものだ。
発行されなかった本の草稿が、
今も神社の一角に眠っているという。**]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
フィルタ
生存者 (11人 110促)
犠牲者 (2人)
処刑者 (1人)
突然死者 (0人)
見物人 (0人)
発言種別
一括操作
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
※当サイトは日本国内専用です。
海外からの操作・閲覧は保証しかねます。
管理人 by milk_sugar/Yuchica
副管理人 by マオ
星狩りの国告知用Twitterアカウントはこちら
副管理人連絡用Twitterアカウントはこちら