33 終末文庫プロデュース「トワイライト・リライト」
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【P】 副担任 荻野目真一
夕が過ぎ、夜が訪れ、
そうして再び朝が来る。
世界は想像よりもずっと広くて、
この一瞬の記憶はひどく儚いけれど。
だからそれが尊いものだということを、
彼らは、彼は既に知っていた。
【P】 副担任 荻野目真一
ぱらり、ぱらぱら。
薄くて暗い書架の中、
命の気配はひとつだけ。
頁を捲るその音は、
鼓動のように刻まれている。
それがぴたりと止んだ時、
代わりに鳴るのは"おわり"の合図。
【P】 副担任 荻野目真一
「記録されるのは、ここまで。
ぼくとしても"つづき"は気になるけれど、
本というのは須く、"おわり"を孕むもの。
何故なら本というものは、
世界を区切って生み出すものだからね」
【P】 副担任 荻野目真一
「"この本"は、ぼくが大切に所蔵しておくよ。
────いつでもぼくは、待っている。
だからきみもいつだって、ここに来ていいんだ」
元監査 棗星人
データ送信完了！
Scanning ERROR...Pattern:Blue Spring
黄昏、誰そ彼、アナタは誰ですか
Hello Hello ワタシNo.432！
データ送信完了！
Scanning ERROR...Pattern:Blue Spring
元監査 棗星人
［卒業式のあとの、来る3/31。23:59:00を過ぎた辺りで。
この町のどこかにいるかもしれない海藤だけが、拾えた音だ。
声はクラスメイトのひとりのおもかげをどこか残しているかもしれないし、全くそうではないかもしれない。人間の言葉でいうならば、機械音声とたとえた方がソレは近しいだろうか。］
元監査 棗星人
［4/1のこの町のどこを探しても、棗星人とそう名乗っていた背の低いエメラルドグリーンの色に髪に染めた少年はもう存在しない。］
これじゃ、エイプリルフールのネタにもならないね～～～！
［4/1彼ははしゃいで、そう言っていた。それは去年の話だ。いつも楽しそうに教室の皆がよくみえる特等席に座っていた少年がいた。
卒業式の前日、皆いっしょに空っぽにしたはずの机のはずなのに、ひとつだけ、まるで元々存在しなかったようにぽつんと空白ができていた。それを知る者はいるかもしれないし、いないかもしれない。
スキップでもするように町を闊歩する軽い身体と、周りより低い背は一体何処へいった？
今年、その声をもう一度聴く者は誰もいない。ああ、エイプリルフールのネタにもなりはしないよ。だってだってだってさ、人生にサヨナラなんて当たり前じゃね？
それよりさ。はじめましてを大事にしようよ！そうこれは皆へ贈る音のない最後のメッセージ。*］
【赤】 元監査 棗星人
/*
Ladybirdと申します。
眠気の限界がきたのでレスしきれなかったらごめんなさい！
蒼鳥には生息しているので何かあったら掴まえてください。
こんなに良いメンツに恵まれて勝てなかったの無残すぎますがとても楽しかったです。同村、また企画をしてくださったプロデューサーのichi.さんおつかれさまでした＆ありがとうございました。
彩葉はまとめ本当にありがとう！！！
＞＞楽しい赤はいいぞ＜＜
またどこかで皆さんと遊べる機会を楽しみにしています。
同村した方をみつけるのが今Twitterバグってて困難なので見つけていただけたらとても嬉しい。（@TripDancer_c9）
さよなら、ありがとう！
Pは赤で逢ったら介護してもらいます。よろしく！！！
園芸委員 那鮒祥太郎
那鮒祥太郎
父を中二の時に事故で失くして以来、祖母と二人暮らし。
母の思い出は無し。小さい頃に病死した。
そう、聞かされていたのだけれど。
父の死後、仏壇に並ぶ父と祖父の位牌。
『母さんは……？』
高校に進学する際、必要書類だと嘯き、戸籍謄本を取り、両親は離婚していたと知る。
父の嘘に少なからずショックを受けるも、真意を確かめる術も無く、大好きな祖母を困らせるのも怖く、知らないままのフリをし続けることに決めた。
この頃から少し友人とは距離を置き始める。
何を信じられるかわからなくなり、もともと好きだった花の栽培と勉強に没頭し始める。
『正しく』育てれば『正しく』美しい花を咲かせてくれる花に愛着を注ぐようになった。食卓に花を飾ると祖母は喜んでくれた。
大神学園に進学し、個性豊かなクラスメート達と忙しくイベントを過ごすうちに少しずつ、心を開くようになる。
園芸委員 那鮒祥太郎
『本当のこと』なんてわからなくても、今こうして笑いあえていることが嬉しく感じられるようになった。
『正しいやり方で』花を確実に咲かせることに没頭していた時には気付かなかった、花の美しさに心を奪われるようになった。
辿々しいながらも、友人達と楽しく過ごした学園生活。
この学園最後の修学旅行が始まる。
演劇部 織田真宙
[皆と踊った一つの舞台の幕は閉じ、黄昏の夢は終わる。
舞台上の自分は狼に怯えるか弱い村人で。
分からないことを、教えてくれるあなたがいた。
助けを求めた時、応えてくれるあなたがいた。
質問をして、柔らかに答えてくれたあなたがいた。
一緒に検討し、考えてくれるあなたがいた。
輪の中に在る青春。それは私達の時間。
橙の中で延長された"思い出"は過ぎ去り。
けれどそれは確かにここに、心臓に、刻まれて。
死神が囁く。お前の火はもうすぐ消えると。
ああ、消える。
—————でも、まだ消えていない。
この先の闇をもう一度見据えよう。
あの、優しいパンナコッタの味を、思い出しながら。]
園芸委員 那鮒祥太郎
生温かいオレンジ色に包まれた電車は、ボクらの学園生活の終わりを誤魔化してくれるような、どこか別の世界に強制的み連れて行くような。
不穏な安心感をボクに与えてくれた。
このままでもいいんじゃない……？
ずっとこのまま、大神学園に留まっていたい。
そんな想いの中、萩野目先生に仕掛けられた『ゲーム』。
なんだよー。
騙し合いとか刺し合いとかやだよー。
どんな余興なんだよ！！
園芸委員 那鮒祥太郎
でも始まってみると、普段あんま喋らないヤツらともすげー喋れるし、仲間はいつでも助けてくれるし、頭使いすぎて寝そうになったけど。
結果、ボクらは負けちゃったんだけど。
ゲームが終わった後も何故かゲーム中以上に喋るし、ボクが以外と面白がられてるのもちょっと不思議だけど嬉しくて、このままここにいるのは楽しいけど、それだけじゃ勿体ない気もしてきた。
最後に先生がくれたプレゼントだったのかなあと思う。
いや、最後じゃないか。ボクらの修学旅行はまだ始まったばかり。
修学旅行が終わっても。まだ。
いずれボクも、プレゼントをあげられるように、なれたらいいな。
みんなありがとう。**
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