いらっしゃい、何にするか決まってる──おや?[先ず注文を聞こうとしたところで、さっきの声かけからこの少年は一見ではないと思い至り。さてどこの子だったかな、とじ、と見つめて] お前さんは、えぇと…… もしかして、東風さんとこの坊やかい? まー大きくなって、見違えたねぇ! お母さんたちは元気かい? また飲みにおいでねって伝えてくれる?[その面影から彼の両親の気配を読み取るととたんに破顔して言葉を重ね、えっと、と言い淀む様子にあぁ、と我に返り]