焼き芋屋 安納ハルカ

――2日目の夜――

[晩メシはかーさんの『ご飯炊くのも忘れたしお弁当とかお願い！』の連絡により、カレー専門店「Apsaras」のシーフードカレーを買って帰った。
学生の自分だけで行くなら大体1番安いのにするのだが、お使いならば別である。
ちょっとリッチにエビ増やしてもらったりして。]

　だだいまー。
　今日の屋台の調子？　まぁまぁだよ、まーまー。

[湯呑みのお茶と、家のサラダ、もう起き上がれるらしいじーさんも一緒に食卓を囲む。
家のちゃぶ台にプラスチック容器入りのカレーは、コンビニ弁当とは違う不思議なワクワク感があった。]

　お、このホタテでっかい。

[漁港が近いだけあり、この地域は海の幸が美味い。
シーフードカレーのエビ、イカ、ホタテももちろん地産地消というやつで、ぷりぷりした身に少し辛めのサッパリしたルーがよく合う。
沢山のスパイスに、実は把握さえしていない色んな野菜が溶け込んでいるのだろう、あと魚介の旨味も感じる。
（後で聞いたらセロリとかも入ってた。びっくり。）
ナンも良いだろうけど、やっぱご飯が最強だ。
持ち帰りだから熱々とはいかないが、ほんのりあったかいくらいのおかげでよく味わえた。]