68 【魔法少女】アオハル☆学園祭人狼劇【ラブレター】
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【悠】 サッカー部 細美悠斗
［祭りの喧騒もいまや宵闇の中。
屋台や看板が撤収された校庭の真ん中では
LEDのトーチがぴかぴかと煌めいて光り、
その周りをぐるりと取り囲むように
多数の生徒が踊りながら回っている。
いま、輪に飛び込んだのは棗と猫村か？
冬馬と三國が見当たらないな、などと思いながら
誰もいない屋上でそれをぼんやりと眺めていた。］
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［実行委員権限で預かった屋上扉の鍵が
ポケットに入っているのを確かめて、
悠斗は心地好い疲労の中で深く息を吐いた。
演劇部主催のリアルタイム人狼劇は
狼側の勝利に終わり、公演は大成功を収めたが
あれからアキコとはまともに話せていない。
実行委員主催ミスコンミスターコン、
クラス出店のオバケ屋敷、
見回り等の雑務に追われて、結局
プラネタリウムも執事喫茶も
チケット2枚分を無駄にしてしまった。］
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［それでも、楽しげに騒ぎ踊る皆の様子に
この学園祭をやり遂げた充実感が
心地好く己を満たす。
だから、やり残したことはあとひとつだけ。
下駄箱に入れた手紙の最後には
PM6:00に屋上で待ってます、と記したけれど
アキコは来てくれるだろうか。］
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［委員会でセレクトした、新旧取り混ぜた
ダンスナンバーが風に乗って流れてくる。
“恋”の次は”彗星ハネムーン“。
知らず知らずのうちに口ずさんで、
アキコの顔を思い浮かべる。
いつの間にか自分が微笑んでいることにも
気づかないまま、
背後の扉が開くのを待っていた。］*
【音】 演劇部 藤吉音色
[ 4年振りの学園祭がもうすぐ終わる。
後片付けを抜け出して帰っちゃえー、
なんてしようと思ったらバレてしまって
こんな時間まで片付けになっちゃったなぁ ]
劇、楽しんでもらえてたらいいなぁ。
[ シナリオの土台だけを古い演目から参考に
こっそり駆け回って創り出すことにした
この劇ももう見ることはないんだろうな ]
【音】 演劇部 藤吉音色
[ 後夜祭、ギリギリまではしゃぐ生徒を見つめて ]
次はどんな舞台になるんだろう。
[ 卒業のような、そんな感覚 ]
[ 体育館の舞台の真ん中には、
劇で使用した狼の耳と尻尾と
……強請った黒猫の小さな消しゴムを
スポットライトの下に置いてきた ]
さようなら、私の大好きな、**
村の設定が変更されました。変更された箇所は以下の通りです。
村の名前
【星】 天文部 棗星人
ぼくはもともと体が弱かったし、場の空気が読めない少年だった。
宇宙人の友達になりたいと、ずっと星を見つめていた。
虚勢を張って声をあげて明るく振舞っても、「滑る」「笑われる」「本気にされない」ことが多かった。
そんな中で振ってきた、人狼劇「狂人」という役目。
村が滅びることを一心に望みながら――……
共演者への愛しさとの矛盾の日々だった。
ぼくは、この劇に出演できてよかった。
【星】 天文部 棗星人
後夜祭も終わりが近付いていた。
すべてが片づけられ、キャンプファイヤーの炎も消え……
それでも。
後ろに立って同じ光景を見てくれるちいさな姿に話しかける。
「兄ちゃん、ぼくはね、今日帰りたくない」
「怖がんなよ、明日はもっといい日だから」
「そうなのかな？」
「そうだ」
「そっかぁ……」
ぼくは振り返って、兄ちゃんの頭ごしに見える強い星を見ていた。
ぼくはこれで、強くなれる。〆
【飯】 サッカー部マネージャー 飯山アキコ
>>278>>279>>280>>281
[下駄箱に入っていた手紙を何度も読み返す。
一文字一文字を追いながら、罪悪感と後悔が目尻から溢れ出て、ブレザーの袖で何度も拭う。
記載された時間通りに、屋上の階段を登る。
普段開いていない筈の扉は素直に迎え入れてくれた。
ぽつんと一人、子供でも大人でもない、等身大の背中。
震えた声で名前を呼ぶ。]
……悠斗。
[振り向いた君に僕はとても笑顔を返せな
【飯】 サッカー部マネージャー 飯山アキコ
>>286
お手紙ありがとう、とても嬉しいよ。
…たくさん、酷いこと言ってごめんね…
[頭を下げる。そして頭に浮かぶのは、大地から教えてもらった>>0:435話]
僕も…悠斗のことが、大好き
これからも隣に、いてくれる？
[そういって小指を差し出し僕より背の高い君の目線を繋ぐように見上げた
大丈夫、桜の木の下ではない
君の全てを縛る約束ではない
僕がそれを焦がれても、きっと君は気付かない]
【悠】 サッカー部 細美悠斗
>>286>>287
［屋上扉は思った以上に静かに開いたらしく、
震えた声に名前を呼ばれるまで気づかなかった。
慌てて振り返ったその目に映るアキコの顔は
どう見ても笑顔とは言い難くて、
もしかして振られるのだろうかと覚悟しながら
それでも笑って見せた。］
［ごめんね、と頭を下げられて
それを聞きたくなかったのにと
後悔ばかりが胸を打つ。］
俺のほうこそ、ごめん。
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［言いながら、手を伸ばそうとして躊躇った。
不意にこちらを見上げたアキコの頬に
涙の跡が見えてしまったから、尚更。
かち合った目線の先、その瞳は真っ直ぐに
悠斗の心の奥までも射貫いた。
告げられた言葉に、迷いは見えない。]
……来てくれて、ありがとう。
ずっと隣にいるよ。
［差し出された小指に自分の小指を絡めるために
一歩、彼女の側に近寄る。］
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［絡まり繋がる指と指はとても儚い約束のようで。
いじらしくも心細くも思えて、
アキコ、と小さく名前を呼んだ。］
あのさ…、いつか…今度…
［校舎裏の桜の木の下で、指切りしよう、と
伝えたなら、彼女は笑ってくれるだろうか。
校庭では次のダンスナンバー“キセキ”が響いている。
もしも頷いてくれたなら、迷わずキスできるのにな。
──なんて、下心かもしれないけど。］*
【悠】 サッカー部 細美悠斗
>>282>>283
［体育館の撤収、最終チェック。
演劇部だけではなく、合唱部・吹奏楽部・軽音部など
様々な公演が行われた後の舞台の上には
どんな備品が落ちていてもおかしくない。］
これは……演劇部の忘れ物か。
［スポットライトの下に置かれた狼の小道具を拾い上げる。
……と、見覚えのある黒猫の消しゴムが目に入った。］
……なんだアイツ、人には忘れるなとか言っといて。
【悠】 サッカー部 細美悠斗
［ちっと舌打ちをして、再びポケットにしまい込む。
懐中電灯を手に音響室と映写室もぐるっと一回りした頃、
通常よりも音を絞られた５時半のチャイムが聞こえた。］
やば。早く行かなきゃ……。
［小走りに駆け出す。
約束の時間は６時。その前に会議室に戻って
報告も済ませておかなければならない。
屋上へ向かう途中、寄り道した昇降口で
『藤吉音色』の下駄箱にポケットの中身を放り込んだ。］*
【米】 卓球部 米津冬馬
あー、もう、いよいよ終わりか。
[キャンプファイヤーの火が消されていくのを、俺と萌々子はなんとなく定位置になった校舎入口の石段に座って眺めてる。
明日片付け終わったら打ち上げでスイパラ行くらしいし、寂しいとかは、あんま思わないけど。]
そういや、さー。
…………や、なんでもねー。
["校舎裏の桜で指切りした２人は云々"って伝説 >>0:435 があるらしいよ。
言いかけて口籠もる。]
【米】 卓球部 米津冬馬
[なんか、伝説に保障？してもらう？みたいなのは、俺ら的には違う気がして。]
…………それよか、うん。
今日じゃないな、打ち上げん時だな。
[一人頷く俺に、萌々子は不思議そうな顔になってたかな。]
記念撮影、してねーじゃん？皆の。
スイパラん時、集合写真、撮ろ。皆で。
[ミスタコンの金ピカたすきもつけて行くし！
て言ったら、そこが拘りポイントなの？って萌々子は笑ってくれると思う。]*
【飯】 サッカー部マネージャー 飯山アキコ
[悠斗をぎゅっと抱きしめながら、ぽろぽろと自然に涙が零れていく。]
悠斗、ありがとう。大好き。
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