59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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迷い子 桜井 新恵（わかえ）
[宵闇さんの自己紹介 >>138 を、こくり、こくりと頷いて聞いて……私も、って思うのに、上手く、言葉が出てこなくて。でも――]
……だっこ、と。連れてきてくれて……助けてくれて……ありがとう
[自己紹介のお返しよりも先に、そんな言葉が自然と零れ落ちた]
九条 叶多
[……ああ、ごめんなさい。
聞けなかった――
と。]
……ありがとう、ございます。
[そもそも、誰のせいでこうなっているんだっけ、とか。
そういう恨み言を言うのも今は、いい。
……重いなぁ、と。思ってしまっても。
その、上でも。]
わかりました。
乗り越えて、は。できるって、言えないので。
引き摺って、いきます。
[人の死を、看取るなら。それは、克服するものじゃないから。
ずっと抱えて、私の内に引き摺るもの。]
雉笛 湊
[最後の力を振り絞って笑顔を作った。ありがとう、と。今自分で出来ることはこれしかないから。]
『色々信じられないかもしれないけれど、これは先伸ばしただけの物語。』
『私の言葉を信じるかは自由だけど、興味があるなら…本堂の中においで』
[そう言い残し再度姿を消した。
次第に小さくなる呼吸はやがて止まる。
凄惨な一撃に貫かれた彼女の死に顔は、最期を独りで迎えることが無かったためか、とても安らかに見えた。]
迷い子 桜井 新恵（わかえ）
[突如響いた大声 >>+38 に、びくっと体が跳ね上がる。
そうして、現れたのは、初めて会う人……綺麗なお姉さん。
……だけど、でも……どこか、何か、冷たいような、感じが、した]**
小説家 深瀬賢
[聞き慣れた声がした気がして>>+41
つい周囲を見渡してしまう。]
え、えーと。
無事だったようで何より……
ってわけには、いかないのかな……。
[彼女が無事に生きてここに辿り着いたのか。
それとも、もう――…命を落としているのか。
前者だったら嬉しいと思う反面、すぐに逃げて欲しいとも思ってしまう。
なんとも複雑な気持ちであった。
悪霊達が騒いでいないということは、きっと……"そう"なのだろうか。]
小説家 深瀬賢
[なお、現在の厨房の状況。
目の前に美味しい料理が並べられた状態ではあるが、
料理に手をつけるどころか食器にもまったく手を触れてはいない。
傍目には厚遇されているように見えるだろうか。
いや、このまま時が経てば今度は自分が食われるのだろうって覚悟を決めていた頃なんですけどね。]
参ったなぁ。
[湖月さんの声を聞いては、つい心が揺らいでしまう。]
九条 叶多
……………………。
[見送った。
見送って、しまった。
雉笛さんの命を奪ったそれが、私に悪意らしいものを向けることは、なかったから。
言葉への疑いは、持っていないけれど。]
……そんなすぐに、行動できるほど。
強くは、ないですよ、私。
[そう言って、動かなくなった彼女の横に腰を落とした。
悼む時間の、もう少しは。欲しかったから。**]
小説家 深瀬賢
ねぇ、湖月さん。
[ぽつり、ぽつりと言葉を零す。]
君がどういう最期を遂げたのか、僕は知らない。
でも、僕は今ここで生き残ったとしても……、
そう遠くないうちに、彼等の仲間になってしまうだろう。
[彼女に巻いてもらった、右手の包帯。
もはや火傷痕でも包帯でも隠せないほど、死斑は広がっている。]
小説家 深瀬賢
だから――…、
そうなってしまうくらいなら。
僕を、君の元へ連れて行ってくれる？
[笑いながら告げたなら、果たして彼女はどう応えただろうか。]
神部 宵
──新恵ちゃんと>>144
[言葉が上手くまとまらない
ひやりと温度の違いを知らせる右の肩が濡れている訳を知る>>142。大丈夫、大丈夫。そう口にしながらも、涙が溢れる理由を彼女は察しているのだろう
涙で濡れたままの顔を合わせるような姿で、俺の知っている凛とした新恵ちゃんの透き通る声とは違う、震えを孕んだ音に胸が締め付けられる
僅かな時間だったけれど
肩を並べてご飯やお菓子を食べた保健室を思い出す。あの時のようには、もう会えないと解ってしまった
それでも大丈夫だと
追いついて来ると口にする子を前に
>>144半ば無理やりな感じで連れてきた俺なんかにお礼を言う気丈さが痛ましく感じてしまい]
……新恵ちゃんは、えらいね、…
お礼もちゃんと言える……俺は、
…いいこじゃないから、だめだな…
……今にでも、連れ戻しに行きそうで…
小説家 深瀬賢
[彼女の笑みを見れば>>+44
ああ、勝てないなぁと実感してしまう。]
嘘だよ、嘘。
ちゃんと僕が立候補する。
[なんで、もっと早くに言えなかったんだろう。
そうしたら、彼女は――…僕の傍にとどまっていてくれただろうか。]
小説家 深瀬賢
それはまぁ、そうだよね。うん。
[彼女の返事>>+45に一つ苦笑いを浮かる。
酷なことを言っている自覚は、十分にあった。]
今の僕は、貰った飴で衝動を誤魔化しているだけなんだ。
それも、もうすぐ終わってしまう。
そうしたら、見境無く肉に食らいついてしまうか、
あるいは――…、
[厨房からは、刃物を研ぐ音が聞こえてくる。]
だから。
君には、そんな姿……見せたくないんだ。
[自分が人を喰らう化物になるのか。
あるいは、化物に己が喰われるのか。
どちらにせよ、そんな姿を彼女に見られたくはない。]
小説家 深瀬賢
[どうしようもないなら――…と、差し出された手。>>+48
この申し出が彼女を苦しめることも、わかっている。
それでも。
鬼となって生きるより。
むさぼり食われてしまうより。
彼女と共に、在りたいと願ってしまう。]
神部 宵
[何故だろう
我儘も言わず、こんな訳の分からない奴に連れられてもお礼を口にする、出来すぎた子供のように感じたからか、新恵ちゃんの頭をぽんぽんと撫でていた
訳もわからずこんな場所に誘われて、迷い込み
知らない大人たちばかりの中でも泣き叫ぶこともしない
「もっとわがままを言っていいんだよ」
その一言が喉の奥で小骨のように詰まった
我慢をしているのではないか、苦しくないのだろうかと思うのは俺のエゴなのかもしれないのだから、口には出来なかったけれど]
一緒に、蛍さんとふかせんを、待とう
他の、みんなも
…お母さんとお父さんのところにも、
……帰らなきゃ、だしね、
[そう言って手を引いた。千切れそうになりかけていた気持ちは、小さな掌のおかげで今は少し、落ち着いている。いや、彼女を守るという気持ちのおかげで、吐き出しそうな想いを留められているのかもしれない]*
神部 宵
──佐田春夜さんと>>4:+39
、あ……、
[イコマ君の後ろに立つ彼女が、うすらと光を帯びるように見えるのは俺だけだろうか。直接的に響くのに何故か頭の中に直接流れ込むような声音の女性───佐田春夜さんの姿を見て、びくりと肩を震わせた新恵ちゃんを背後に隠した>>4:147
>>4:+39一瞬、悲しそうな顔をしたのは何故だろう、身体を隠すように後ずさるのは何故だろう。イコマ君と連れ立って歩いているという事は、本人も話していた通り人に敵意などはないのだろうけど>>3:+11]
……百千鳥さんは、ごめん…
…気を失ってる間に、
……何処かへ行ってしまったんだ……
ひどく怯えていて、俺じゃ、駄目だった
[生きている人間が怖い、という事を知らない俺は、助けようとした事、錯乱した百千鳥さんに逃げられてしまった事だけを伝える
頼まれたのに応えられなかった悔恨を声音に湛えて]
小説家 深瀬賢
[近くに桃の木が植えられているのを見れば、
なるほどと一つ頷く。]
ここは黄泉平坂を模しているのか。
[きっと黄泉の国やその道半ばから戻ろうとしたなら、
亡者共が追いすがってくるのだろう。
だが、今は戻るつもりもない。
道を照らす為の一つ火さえ要らないのだ。
道ならば、彼女が示してくれるから。]
小説家 深瀬賢
[口の中の甘い香りが終わり、口いっぱいに涎がこみ上げてくる。
今すぐにでもむさぼり尽きたくなる衝動に駆られそうになる。
でも、桃の香りを胸に吸い込めば、
少しだけ心を落ち着かせてくれた。]
――…行こう。
[湖月の手をしっかりと握りしめ、黄泉路を歩く。
奇しくも彼女が通った同じ道。
今確かめたならば、彼女の死の様子がわかるのだろう。
彼女の隣に、彼女を呼んだ兄の姿はない。
様々な憶測が浮かびはするが、どれも些末ごとに思えた。]
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