[皆と踊った一つの舞台の幕は閉じ、黄昏の夢は終わる。
舞台上の自分は狼に怯えるか弱い村人で。
分からないことを、教えてくれるあなたがいた。
助けを求めた時、応えてくれるあなたがいた。
質問をして、柔らかに答えてくれたあなたがいた。
一緒に検討し、考えてくれるあなたがいた。
輪の中に在る青春。それは私達の時間。
橙の中で延長された"思い出"は過ぎ去り。
けれどそれは確かにここに、心臓に、刻まれて。
死神が囁く。お前の火はもうすぐ消えると。
ああ、消える。
—————でも、まだ消えていない。
この先の闇をもう一度見据えよう。
あの、優しいパンナコッタの味を、思い出しながら。]