59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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老医師 捨丸 美鈴
[これからどうするの問いに、頬に手を当て、困ったように首を傾げた。]
私、ちょっと行きたい場所があって……学校の探索は皆さまにお任せするわね。なにかあったら教えてちょうだい。
充分気を付けてね。
万が一、怪我をした方がいたら、私にお電話くださいな。
内科医だけど、簡単な治療ができる道具は持ってきているから。
[名刺を希望する人に手渡し、可能ならば連絡先を聞く。
それから一礼して歩き出す。]
老医師 捨丸 美鈴
－道路－
[病院に向かうつもりだった。
だが。
ぐらりと世界が揺れた。]
っ！
[咄嗟、頭を鞄で守り、蹲る。周囲に倒れるようなものはないかは確認した。
周囲、凄まじい音が響いた気がする。
崩れる音、壊れる音。
なぜだか、誰かが笑う声――は、気のせいだろう。
揺れが収まるまで、ずっと、その場で蹲り、待機していた。
やがて揺れが収まれば、ほっと息を吐いた。]
【削除】 老医師 捨丸 美鈴
……みなさんは大丈夫かしら。
[古い学校。崩れたりなどしてないか。戻るべきかと迷った。だが、連絡先は伝えてあるのだ。何かあるなら連絡があるだろうと考える。]
そうだ、バスを確認してきましょう。
[この地震だ、ツアーは中止になるかもしれない。バスがまだ残っているならば運転手にお願いしなければならない。]
老医師 捨丸 美鈴
……みなさんは大丈夫かしら。
[古い学校。崩れたりなどしてないか。戻るべきかと迷った。だが、連絡先は伝えてあるのだ。何かあるなら連絡があるだろうと考える。
病院に向かおう、と、歩を進める。]
……どなた？
[足を止めたのは、道路の横の民家の陰、誰かがいたような気がしたからだ。
そして、微かに呻くような声がする。]
どなた？ 怪我をしているの？
[声は聞こえる。茂った雑草に踏み込むことになるが、気にしていらえない。
しかし、踏み込めば声は聞こえなくなり、いくら探しても誰もいない。
何度も首を傾げつつ、考える。]
そうだ。
[スマホを取り出すと、ホラーサイトの掲示板を開いたのだ。]
【赤】 老医師 捨丸 美鈴
－ホラーサイトの書き込み－
ツアー参加者の方で、学校と病院の間ぐらいの民家あたりに、どなかたいらっしゃいます？
怪我をなされているのか、声がするのだけども、姿が見えなくて……。
私の気のせいならいいのだけども。
[その書き込みに返信する形で、数秒で、ぽん、と書き込みがされる。]
【赤】 老医師 捨丸 美鈴
－ホラーサイトの書き込み－
たすけて。
[送信日時も、送信者の名前も、完全に文字化けし、判別つかない。
捨丸はまだそれに気づいていない。]＊
老医師 捨丸 美鈴
－道路→民家－
[微かな声を聴き止めて、周囲を辿る。声はずっと微かなまま。聞き間違いかと離れようとすれば、やはり聴こえるのだ。
探し探して、とある民家の近くまでやってきた。
この近くから聞こえる気がする。
ふと気付けば霧が出始めていた。戻れなくなる可能性も考えたが、まだ道路の近くだ。大丈夫と己に言い聞かせる。
そして、再び周囲の探索を始めた。
民家の裏手、小さな社までたどり着く。個人宅にある、小さな小さな社だ大人の背丈ほどお大きさである。
その根本にぽかりと穴が開いていた。
まさかと覗き込めば、ちらりと動く何かがある。]
老医師 捨丸 美鈴
[手を差し伸べた。
その瞬間、ふと、思う。
この小さな――猫ぐらいしか潜れない穴に、どうやって落ちたのだろうと。
それに思い至るのが一瞬遅かった。
穴から出てきた手――それは間違いなく成人男性の手だった――が、ぐ、と、手を握ってくる。
恐ろしいほど冷えて、強張った手。
違う。
これは、人の手じゃない、違う。
これは、死人の冷たさだ。]
……ひっ。
[悲鳴。慌てて手を振り払う。
身体が自由になれば、後ろも見ずに道路へと走り出した。]*
老医師 捨丸 美鈴
ああ、もしかして、私の書き込みを見て来て下さったの？
助けを求める声を聞いた気がしたのだけども。
[冷たい手。中に芯があるような、硬さ。間違いない、あれは、死人の手だ。
この女性たちに、あんな怖い話をしていいものだろうか。
迷って、誤魔化すように、笑った。]
私の気のせいだったわ。
ごめんなさい、せっかく来て頂いたのに。*
【赤】 老医師 捨丸 美鈴
－ホラーサイトの書き込み－
[捨丸への返信、たすけてに、さらに返信が重なる。]
どうして たすけて くれないんだ。
[その後はひたすら文字化けの言葉が続く。やはり、送信日時は狂っている。]
【独】 老医師 捨丸 美鈴
/*
みなさんの位置を確認しつつ。
のんびりと近い人とお話するぐらいでよさそうかしら？
見ているだけでも楽しいので、ついついのんびりやってしまうわ。
老医師 捨丸 美鈴
[民家の方へ向かおうとする佐田>>209の手を、引き留める。これは暖かい人の手だ。
あの手は、こういうあたたかさを求めている。]
待って。
……民家の裏に、小さな、社があったの。その根元に穴があって、声がしたのよ。
穴の中に、誰かがいたわ。
だから私、手を差し伸べたの。
相手は私の手を握った。
けれども、その手は冷え切ってた。
私は医者なの。あの冷たさ、硬さ――間違いなく、生者の手じゃないって断言できる。
〝あれ〟は助けを求めている。危ないわ、引っ張られるかもしれない。行かないで。
[必死に訴えるものの、周囲の霧は深くなっていく。掴んでいるはずの手も曖昧だ。気付けばその手も放しているかもしれない。]**
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