59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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新人記者 百千鳥(モモチドリ)は、 高校生 卯月 奈美 を投票先に選びました。
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
ん、んん…？
[悪夢を視ていた気がする。
わたしではない誰かの記憶。
辺りを見回してぼうっとしてから、腰に痛みを感じて頭が覚めた。]
……ここは。
たしか取材で来た…あれ？
[長く眠っていたような気もするが、辺りは暗い。
周りの景色にも覚えがなく、そもそも意識を失う前の記憶も定かではなかった。]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
[起きたのはどこかの民家らしい。
記憶にはないが、恐らくはあの女性の宅な気がする。]
……そうだ、春陽さん…春陽さんは？
[何となく嫌な予感がしていた。
そもそもどうして気を失った？嫌な気配に息を止められ、引き止めるのを邪魔が入って…そこからは覚えていなかった。
慌てて百千鳥は民家の中を探し始めた。誰か居たろうか。**]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
>>117
ああ、春陽さん…良かった。
春陽さんがどこか遠くに行ってしまうような…夢を見て。
[ふらふらとした足取りで春陽さんに近づき、涙が溢れてしまう。触れられた手に確かな暖かさを感じて。]
えっと、春陽さんが…春陽さんが……。
いなくなっちゃうって思って…。
[と女性に聞かれたことには言葉にならないでいる。
上手く説明出来ることではなかった。*]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
>>147
わた、わたしは……。
[大丈夫、と言いたいけれど。言えなかった。
何故だろう、とても悲しくて、哀しくて。
もう会えなくなるような、遠くに行ってしまうような。
そんな気持ちに涙は溢れて。
手が離れたことにも悲しくなってしまう。
春陽さんにお菓子を勧められれば、いやいやと少し頭をふる。
まるで幼子のようだ。]
…春陽さん。春陽さん……。
何だか…嫌な予感が、する、んです。
行かないでください、行かないで……。
わたし、わたし初めて人と手を繋いだんです。
人が、人が怖かった。みんな怖くて苦手だった。
でも春陽さんだけは違ってたんです。
わたし、春陽さんが好きです。どこにも行かないでください…。
[涙をぼろぼろと流して、懇願するように泣いているだろう。]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
>>175
[何となく、分かった。
春陽さんが覚悟を決めていることが。
それが何のためなのか、何故なのかは分からなくとも。
春陽さんはきっと、もう止まらないことは少ない時間の中でも分かった。そういうところが好きだったから。
だから分かってしまった。
これはもう、別離なのだと。]
……どうして、ですか…何で…。
やっと好きになれる人が現れたのに…。
[心に思った言葉が傷から血が流れるように出てしまう。
それでも、春陽さんの言葉は黙って聴いて…。
砂を掴むようにぎゅっと手を握る。
好きな人の言葉を忘れないように。春陽さんじゃなきゃ、ダメなんだという気持ち。さまざまな感情が涙になった。]
……春陽さん……。
[その姿が見えなくなってからもずっと、暫くは泣いていた。]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
あ、えと、すみません……ご迷惑をおかけしました。
わたし、百千鳥かなえと申します。
[暫く泣いたあと。泣いていた顔をぐしぐしと拭いて、今さらながらに挨拶をする。名前も知らなかったので聴けただろうか。]
いきなり気絶してごめんなさい…。
救助しにきたのに助けていただいてありがとうございます。
[ぺこりとお辞儀をして]
…その。すみません、わたし、やっぱり追いかけてみます。
泣いてる場合じゃないですね。すみません、これ頂きます！
[そう言って先ほど春陽さんがくれたお菓子を一気に頬張りやがら、荷物を身に付けたり背負った。]
春陽さんが何をするつもりかは分かりません。
分かりませんが…約束したんです。
だから行ってきます！
[そう言って、慌ただしく民家から百千鳥は去っていった。*]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
[民家から出て、足跡を辿ろうとして。]
……なにこれ。
[まるで百鬼夜行でも通ったが如く、民家の周辺にはグチャグチャの足跡がデタラメについていた。それを見ても怖いと思うより先に、負けるものかという意志が湧いてくる。]
……上等ですよ。
[百千鳥かなえは笑い、走り出した。
何者かが春陽さんを呼び、わたしに何かを仕掛けてきている。
それは確信となり、怒りに燃える。]
あんたが何者かは知りませんけどね。
わたしだって春陽さんが好きなんですよ！
[走った。走り、どこかに行った春陽さんを探しにいった。*]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
[先行き見えない濃霧の最中。
転んで、身体が痛む。泥だらけになっていた。
時には池の中を濡れながら進んだ。河童が見えたが一睨みをしたら逃げていった。何だお前は、今それどころじゃない。
スタンガンぶちかますぞという強い意志で進む。
百千鳥が進もうとする道はどれも険しかった。
断崖絶壁のような岩肌、崩れた瓦礫の山に強烈な突風が吹いてくる。
だがそれがかえって百千鳥にはありがたかった。
道を険しくしている何者かの意志がその先に春陽さんがいる事を示していた気がして。*]
新人記者 百千鳥(モモチドリ)
[地形も距離も何もかもがおかしい。
まるで入ったら形の変えるダンジョンを進んでいるようだった。]
…春陽さーん！……春陽さーん！！
[名前を呼んで、道を行く。
まだ約束がある。まだ一緒に居たい。
だから、走った。
追いついても何も言える言葉はない。
ただ、また会いたかっただけだから。
スタート地点の民家にまた辿りついて。
学校の中庭を走り抜けて。
レストランの隣を走って、走り続けて。
怪異も人影も無視して走り、探し続けて。
春陽さんを見つけた時、すべては遅かった。]**
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