59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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九条 叶多
……ふふ。
私もいずれ、そういう達観をするようになるのかなぁ。
[やっぱり大人だなぁ、と。
気を遣おうとしてできなかったのに、かえって気を遣われてしまって。]
あ……ありがとう、ございます。
お借りしますね。
[モテムーヴ。
……うん。色々苦労してきてるんだろうな。
結構チャンネル登録者数多そうな予感……。
ストールを受け取って、羽織り。
温かさと一緒に安心に包まれる筈の、そこに。]
九条 叶多
な……。
なんなのもう！
[やっとまた、気持ちの落ち着きかけていたのに。
それを破るような現象に、自然と声の荒げてしまって。
音のした方を、きっ、と睨む。]
九条 叶多
え――っ。
[反抗するような声を上げてしまったのが、いけなかった？]
やだ、やだ、やだぁ……。
もう、やだ……。
[硝子の軋む音、窓を叩く音、赤く染まる視界。
もう何も感じたくなくって、耳を塞いで蹲りそうになるのを――]
【削除】 九条 叶多
［まっしろ。
こんな中でバイクを走らせるのは、絶対無理……。
もし今はぐれてしまったら、音を頼りに探すしかなくなっちゃう。
……あれだけ私を驚かせてくる、音を頼りに？
そんなの、怖い。］
はなさないで……くださいね。
［こんな状況で、深瀬さん達は大丈夫かな、とか。
人の心配よりも、一人になってしまう心細さが勝って。
握られた手に、もう片方の手を重ねて握った。**］
九条 叶多
［まっしろ。
こんな中でバイクを走らせるのは、絶対無理……。
もし今はぐれてしまったら、音を頼りに探すしかなくなっちゃう。
……あれだけ私を驚かせてくる、音を頼りに？
そんなの、怖い。］
はなさないで……くださいね。
［こんな状況で、深瀬さん達は大丈夫かな、とか。
人の心配よりも、一人になってしまう心細さが勝って。
握られた手に、もう片方の手を重ねて握った。］
九条 叶多
何か、行くアテがあるといいんですけど。
他の人の様子とか……わかったり、します？
［まさかの暗黒魔大帝ネームでの内容があるとは、思っていなかったけれど。
……深瀬さん達の方は、あれから知らせのないのは。
大丈夫、かな。何事もないから、連絡のないと。
それだけなら、いいんだけど。］
九条 叶多
［掲示板の集まり、と。そう聞いていた掲示板を、実際に見せて貰って。
後で探して、開けるようにしておこう。
スマホの電池が切実に貴重な今は、なるべく使用は控えて。］
日付が今日な書き込み……ありますね。
えっと……民家で、助けを求めてる？ 書き込みと。
暗黒魔大帝……暗黒魔大帝？ さんは、避難所のことを書いてくれてる……。
あ、AKATUKIさんは、伝えたら迎えに来てくれるみたい。
イコマさんは……電話、繋がらない、んだ。
トンネルを、見に行くみたいですね。
［掲示板の内容を確認して。
さて行動指針は、としていたところに。
一件、新しい投稿が増えた。］
九条 叶多
……宵闇さん。
トンネル、出られるみたい、です？
[目の前に垂らされた希望に、ぱっと気持ちの上向きになる。]
どうしよう、バイク持っていった方が良いでしょうか……。
霧がどこまで続いてるか次第……この霧でもバイクは見つけられるだろうけど――
[後に、自分で掲示板に書き込んだのなら。
覚えのないその投稿のIDが、自分のものと同じたったことに気づいたんだろうけど。
投稿者が表示されないそれに、疑いを向けるような冷静さを。
すっかり、失くしてしまっていたから。]
九条 叶多
押していくことには、なっちゃいそうですけど……。
もし霧が晴れていたら、そのまま助けを呼べるので。
持っていきます、ね。
[すっかりトンネルに向かうつもりで、確認を取って。
希望を抱いていたとしても、怖がりは変わらずだから。
その手は握りっぱなしなのだけれど。
余程反対のない限り。
バイクを回収して、トンネルに向かって、と。
そのプランを提言して、実行することにしたかな。**]
九条 叶多
―詳細不明・道中―
……ぼんやり見えてきたアレ、かな？
[宵闇さんと、トンネルを目指して歩き。
それらしい影の見えてきて、歩調を早める。]
霧が特に濃い……本当に先、繋がってる……？
[バイクを押すのと手を離さないの、両方一緒にする為にハンドル部分で重ねたりして。
その感触を確かめながら、ここまで――]
……宵闇さん？
[ここまで、来たつもりだった？]
九条 叶多
ぇっ、なんで……？
[いた筈の姿がない。……いつから？
どうして？
それはいつからで、“どうして私は気づかなかったの？”]
もう……何も信じられなくなっちゃうじゃん……。
[そうして、縋るように携帯をつける。
新着のメールや電話の表示はなく、それなら自ずと、見るべきはあの掲示板になって。
開くと。]
九条 叶多
まっすぐ……？
[指示めいたそれを、疑えないほどに弱っていて。
他の文字が一切、視界に入って来ないのを。
おかしい、と気づきもせず。
真っ直ぐ、進む。]
九条 叶多
………………右に？
[えっと……。
ちょっと、おかしくない？
どうして、私の位置に対しての指示ができるんだろ……？
スマホを確認する為に、押していたバイクは自分の右に止まっている。]
……なんか、変？
[そう、呟くと。]
九条 叶多
[真横――右を、何かが通り過ぎる音がした。
私は反射的にバイクから手を離して、次の瞬間。
ゴシャッ
重い何かの落ちた音に、飛び上がって驚く。
それは私の真横に落ちた岩のせいで――バイクは、ぺしゃんこに潰れていた。]
九条 叶多
ひ、っ……。
[何が起きかけていたのかの理解とか、そんなのはどうでも良くって。ただただ、今肌で感じてしまったこと。
死にかけた。]
わたし……なんで……こんなの……やだ……。
[このままここにいたら。その不安が強くて、足は後ろに下がるべく動いた。
それでつんのめって、転んだ。
トンネルの、入口からは。外れた。
もう、それがどれだけ安全を保証するのかは。分からないけれど。]
………………おうち、かえりたい、よぅ。
[そんな子供っぽい言葉が、つい口から出て。
立つ力の入らなくなって、ぺたんと地面に座り込み。
響く声は次第に、嗚咽の混じっていった。**]
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