59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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【墓】 雉笛 湊
［自分がなぜ今こうして思念体として残っているのか。何か成すことがあるのか。未練があるのか。てんで分からない。］
成仏しても良いと思うんだけど…
［世間一般が想像する"幽霊"というものになり切れていないのだった。
―――約束は確かに思い出した。失踪事件で一挙に家族を失ったのだ。流石に参っていた。そんな折現れたのが彼女。
どこから来たのか、なんで来たのかは一切分からない。けど彼女は私にこう言った。］
『この先数十年、貴女は終焉を迎えない。耐えられる？その様で』
［気が狂うんじゃないかと思った。「嫌だ」と言った事ははっきりと思い出せる。］
『じゃあ10年で終焉らせてあげる。代わりに"独りの恐怖"と"記憶の一部"をもらうの。約束。』
[今思うとどうかしてる。まるで悪魔だし、こちらに何のメリットも無い。そういう状態の人間を狙うのだろうなと、今なら分かる。]
【独】 雉笛 湊
心がきゅってなってる。というか通常ガチ村より圧倒的に大変ぞこれ。初めてってのもあるだろうけど、良い経験させていただいてる。感謝。
【墓】 雉笛 湊
―民家―
…うん。
[時間にしたら数秒かもしれないし、数分かもしれない。伏せていた顔を上げ、ゆっくりと立ち上がった。
行こう。じゃないときっと私は帰れない。
一方的に伝えてしまった。最期も一方的で終わるだろう。
ならせめて、自分の納得の行く終わりにしよう。]
…お世話になりました。でも、もしかしたらまた…来るかもしれません。
[きっと自分と彼女を救ってくれたこの場に感謝の気持ちを述べて、扉を開き外に出る。
外の霧はあらかた晴れている。遠くに何かを感じたけれど、今は…ごめんね。
今一度、神社を目指し歩みを進めた。]
【墓】 雉笛 湊
―神社―
[民家から少し歩いて、三度目の来訪。すっかり霧は晴れたのだろう。夜空から星が覗き、心なしか神社の境内は明るくすら感じる。
まっすぐ歩けばまず見えるのは自身の亡骸。遠目に見たときに誰かしらが気遣ってくれただろう痕跡は確認してた。
男物の上着…ツアー参加者の誰かだろうか。体の上に一輪の彼岸花（>>+35）]
彼岸花…。情熱、再開、悲しい思い出…とかだったかな。
[複数の意味を持つ言葉。置いてくれたものは何を思って手向けてくれたのだろうか。
その場を後にし、本殿の方へと歩みを進める。遠目に見える横たわる彼女の姿。一度は逃げるように離れてしまった、そのことへの後悔があった。
一歩近付くごとに聞こえるはずの無い自らのドクンと言う鼓動。]
【墓】 雉笛 湊
良い顔…しちゃって。立派なものまでもらって、ね。
[傍らに立ち、その顔を見下ろした。彼岸花の花束（>>+36）を抱えて横たわる彼女と再会した。
何があったのかまでは分からない。けれど何かをしたのだと言うことは分かる。それも彼女の意思で。]
忘れた訳じゃないんだろうし、約束の件は許してあげる。
[彼女との会話を思い出す。忘れる事はない（>>4:43）彼女はそう言った。ならきっとそれ以上に自分の道を選んだということだろう。]
だけど、守って欲しかったなって、この言葉に偽りは無いから。一方的にだけれど、受け取って。
[肉体の無い、霊体となったはずの目尻からツーっと一滴、滴り地面に落ちたように見えた。地面に濡れた痕跡は残らない。]
【墓】 雉笛 湊
>>+74
…そんなに強く見える？
[少しの沈黙の後そう言った。]
だとすれば買い被りよ。貴女やそのなみさんの境遇は分からないけれど…少なくともそこに大きな差は無い。と思うけどね。
[少し自信は無さげに続ける。]
繰り返しになるけれど私の意思は変わらない。
それに…
[少し言い淀んだ。今の彼女にこの言葉が受け入れられるかどうか分からなかったから。]
なんなら感謝すらしてる。あのままだと多分一緒に進んでた。そうしたら彼女…叶多も巻き込んだかもしれない。
そうならなかったのは、貴女のお陰なのよ。
[嘘偽りはない。今この時間が訪れているのは"結果論"だと。彼女の思いを踏みにじり兼ねない言葉ではあるが、雉笛湊は折れないし、曲がらない。]
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