59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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雉笛 湊は、 新人記者 百千鳥(モモチドリ) を投票先に選びました。
雉笛 湊
少しは寝れた？
[おはようという時間では無いけれど、そんなことは些細な事だ。
歌いますという彼女に無言の肯定を示す。
綺麗な声、なるほど才能ってすごい。そんなことを思いながら静聴する]
ファンの人達に刺されないように、墓まで持っていかないとね。
[小さく拍手を送る。同時に冗談めいたことを言い小さく笑った。]
さてと、少し状況を纏めましょうか。
[一呼吸おいて切り出す。寝ている間に調べたことを伝えた。
地震の速報や濃霧警報は一切なく、またオカルトツアーの掲示板とやらの確認もした。]
端的に言うとやっぱりおかしいって結論ね。トンネルは塞がってないみたいな書き込みも存在したし。
[これは掲示板の住民の悪質な悪戯の可能性こそあるけどと付け加える。]
雉笛 湊
落ち着いて聞いてほしい事なんだけど
[一呼吸おいて、切り出した。これはあくまで推測だし、実際にはそうはならないかもしれない。ただ今起こっている事に整合性を図るとこの結論には辿りついてしまう]
貴女は分からない。けど十中八九私は…ここから帰れない。
[彼女が寝ている間に考えていたことがある。村に着いたときに聞こえた『おかえり』という声。
あれは"迎え"の言葉ではない。むしろ"引き返せ"の方だったのではないかと]
ツアーという、言うなれば興味本位で来た人達の中には多分私と似たような境遇、もしくはここの出身者なんかもいるかもしれない。多分そういった人たちは来るべくしてここに来ている…と思うのよね。
[最後の最後で自信が無い論であることの証拠が出た。当然すべて都合よく解釈した論だからである。
ツアーの参加者は先刻会った彼以外に誰がいるのかすら知らないのだから。]
【独】 雉笛 湊
割とゆったりしすぎてる感じはあるけど、とりあえずここらで一回くらいこういうの挟まないと、明日急にラ神に選ばれると違和感出ちゃうもんなぁ…
雉笛 湊
[私の想像以上に強い…流石若くして選ばれてるだけのことはある。
世間に認められる存在。それが一握りの選ばれた者であることくらいは分かる。だけど正直少し驚いた]
…逆も然り。私が貴女を引っ張る可能性もある事だけは肝の銘じておいてね。
[これ以上の言葉は必要無い。そう判断した。
縁をつなぐ…両親に兄弟は無く、自分にも兄弟姉妹はいない。遠縁を除けば別かもしれないが、雉笛の家系は私以外にはいない。別に一族の事なんて重くとらえた事なんか無いし、最後になるかもしれないなんて、今ふと思ったこと
こんな真っすぐ向かって来られたら…簡単には死ねないじゃない？]
まぁでも…私結構強いのよね。
[これは彼女を安心させるためが半分、そして事実であること半分。少し悪戯っぽく笑って見せた。]
雉笛 湊
柔道をね、学生時代からなんやかんやで続けてるの。
[親の勧めで始めた。本人的には無自覚だが、ある種の繋がりのようになっているのかもしれない。
実体のない相手に通用するものでは到底無いが、続けてきた経験。それゆえの精神力は影響しているのは間違いではないであろう。]
まぁ日常生活で役立ったことは…あんまり無いけどね。
[つい先刻、ある意味で役立ったが、緊急事態だったとはいえ、全くの素人に綺麗に技をかけた直後だからか、少しバツの悪そうな苦笑いで
そんな他愛のない会話をしていたそんな時。
コンコン
乾いた音が部屋の中に響き渡った]
雉笛 湊
[願わくば何も起こらないで欲しかったけど…そんなこと起こりえない…か。]
…聞こえた？
[音の方向は"おそらく"入口の扉。彼女と扉の間に位置取り小さな声で尋ねた]
雉笛 湊
はは…家主だとすると、それはそれで怖いけれど…ね。
[所謂不法侵入になるから…とかろうじて言えた冗談だが、もちろん顔は笑っていない]
うん…ただ、入ってきて動いてる様子が無いから、待ってるのも…
[言葉を失った。ズズズという効果音が最も適しているだろうか。黒い大きな靄のようなものがゆっくりと二人の前に現れる…
慌てて口を塞ぐ。声を発したから？それとも最初から罠だった…？だとしたら何故時間がある程度経った今来た？
頭の中でぐるぐると思考が回る。回るだけで収拾などつくはずもない]
雉笛 湊
[小さく頷く、それと同時に嫌な予感が頭をよぎる。
ガチャ…バタン…？目の前の何かは、ご丁寧に扉を閉めていなかったか？と。
動こうとした彼女を制する。首を小さく横に振る
『鍵が締まってたらいよいよ終わる』蚊の鳴くような声でそう伝えた。]
【赤】 雉笛 湊
黒い何かは部屋の中に入ってくる
距離にして数ｍ…
動きは緩慢。しかし明らかに異質。目のようなものも耳のようなものも見受けられない。
「■■■■■■■■■」
動きが止まる。奇妙な音…言語とはとても表現出来ない音を発しながら、黒い何かが地面に沈んでいく。
そしてそのままスーッと消えていく。
「■■ﾄ■■■ｹﾀ」
完全に気配ごと消えた。
雉笛 湊
…多分…ね。
[大きく息を吐きながら答えた。]
今の…敵意こそ感じなかったけど…
[最後に何かを言っていた。と言う言葉は飲み込んだ。とても言葉とは思えない音。更に言えば、私か彼女かどちらに対してのものかも分からない。]
ここも安全と言えなくなってしまった…かしらね
[安全な場所など存在しない。頭ではそういうつもりだった。けれどしばらく何もない所に、まるで不意打ちのように現れたのだ。
安寧の地など無いのだとあざ笑うかのように。]
雉笛 湊
…少ししたら外の様子を確認して見ましょうか。一緒にね。
[はぐれてないことが幸い。彼女を一人にしたが最後。待ってる結末は…なんて過ぎったのか、逐一行動はともにしておこう。と心に決めつつ]
結果からするとやっぱりここが安全…？たまたま運が良かっただけ…とも取れてしまうけれど。
[なるべく前向きに考えたい。そうは言ってもこの状況。どの選択肢が正解かなんて分かるはずもなく。]
【赤】 雉笛 湊
―民家の上空―
『ミツケタ…ヤット…』
その何かは空にいた。その何かの周りには霧が寄り付かない。
流れて、避けて、離れていく。
『アァ、デモマダ、マダダメ』
それは悲しそうにも聞こえるし、楽しそうにも聞こえる。
様々な感情の入り混じった…そうまるで集合体。
『絶対に、逃がさない』
酷く冷たい声を残し、霧散して消えた。
消えた後にはまた霧が立ち込める…最初からそこには何もいなかったかのように。
雉笛 湊
そうね…私は他の人たちへの連絡の手段が無いから…
[オカルトサイトは恐らく信用ならない。生駒と一緒にいたときにさっさとその決断をしている以上、直接連絡先を知っている相手がいないのである]
…っふぅ…
[一息ついたところで、少なからずした緊張から解き放たれたためか、不意を突いて出そうになる欠伸を嚙み殺した。]
雉笛 湊
そうね…こんな状況だからこそ集まれたら気持ちは楽。
［責任感に近い何か。彼女が弱いとは思っていない。けれどきっと自分の方が強い。だからこそ少し分散出来れば、そんな気持ちが無いと言えば嘘になる。］
うーん…そうね少しだけ…甘えさせてもらおうかな。
［バレてしまったか…そんな事を思う。ここで変に意地を張っても後に響いては元も子もない。リスクを取るなら早い方がマシかもしれない。
座ったままフードを少し深めに被る。物の数分と立たずに部屋内に静かな寝息が立った］
【赤】 雉笛 湊
―？？？―
『この姿は、適していない』
数刻後のどこか。徐に呟くと黒い何かは姿を変える。
それは齢20前後の女の姿。嫌に目立つ黄色いブラウス、深緑のスカート。
朱く不気味に煌く右眼、鈍く黄金に光る左眼。
茶色い長い髪のサイドテール。
招かれざる何者かが星捨村に現れた。彼女の周りからは霧が逃げていくかのように避けていく。
『この姿も■■年ぶり』
小さく笑うとぶわっと吹いた風と共に消えた。
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