59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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13人目、 雉笛 湊 がやってきました。
雉笛 湊は、Ｃ国狂人 を希望しました（他の人には見えません）。
雉笛 湊
『…ょうさん、お嬢さん、着きましたよ。』
ハッと我に返る。タクシーの車内、少し歳のいった運転手からの声かけで目を覚ました。
「すいません。」と苦笑いをしながら鞄の中から財布を取りだす。安くない乗車料金を支払った。
『もう一度聞くが、目的地は合ってるのかい？ここは随分前から廃村だよ？』
少し怪訝そうに尋ねられる。
「大丈夫です。ここが星捨村と言われた村であるのなら。」
小さく会釈して車を降りる。
ブォーンというエンジン音が遠ざかっていく。
村の外、エンジンの音が完全に聞こえなくなったその時、一陣の風が通り抜ける。
『おかえり』なぜかそう言われた気がした。
「…ただいま」と独り言のように呟く。
私が生まれ育った訳では無いのに、口をついて出た言葉だった。
雉笛 湊
10年前の話。
父と母、私。ごく一般的と言える家庭。
9月の終わりには毎年のように、母の地元である星捨村へ帰省していた。
理由は二つ。
少し時期は外れているが彼岸であること。そして祖母の誕生日であること。
そんな最早恒例と化していたイベントだが、その年はたまたま私は同行しなかったのだ。
高校生だった私は、最後の部活の集まりがあると言う理由で、あとで行くことになっていた。
そんなタイミングで起きた「星捨村集団失踪」
例外なく私の両親も帰ってくることは無かった。
当時の事は今でも覚えている。
ニュースにもなったほどだし、当時知らない人の方が珍しいと言うレベル。
何故かは分からなかったけれど、悲しいとか、そういう感情は湧かなかった。まるで当然と分かっていたかのように。
雉笛 湊
それから10年経った。
突然家族を失い一人になったが、幸いにして勉強は出来る方だったし、歳の割には大人びていたのが幸いした。
特待生という形で大学にも進学出来たし、それなりに良い所にも就職出来た。
そんな折、夢を見た。
誰かが私を呼んでいる。どこか懐かしい声で。
何かに駆られるように気付いたらここ…星捨村に向かっていた。そして今に至る。
「…確か祖母の家は学校の近く…だったっけ。」
母との会話を思い出す。学校が近いと朝が助かるのよねなんて笑いながら言ってたっけ。
村なんてそんな広いものでも無いだろうし、適当に歩いていたら見つかるだろう。そんな思いで村の中へと足を進めた。
雉笛 湊
[奇妙な違和感を感じる…そういえば村に入るときも場にそぐわない乗り物があったっけ。]
廃村…よね？なんだか人の気配もする…気がするし…
[本来人のいるはずの無い所。その先入観ゆえか、ちらほらといるであろう気配に違和感を覚える。]
そういえば…後輩がなんか言ってたっけ。ネットでどうたらって…
[ふと先日部署の後輩たちがしていた会話を思い出す。ネット関連に疎い自分には無縁の話と思いながらも、聞き耳を立てていたのは"星捨村"という単語が出てきたから
そしてこのタイミングでふと思い出す。自分がここに来た目的、なんだかオカルト的じゃない？と自嘲気味に笑ってしまう。目下目的の祖母の家はもうすぐそこ。まずは目的と言えるかもわからない目的を果たそうと、歩みを進めた]
雉笛 湊
[学校の前を通り過ぎ、朧げな記憶だけを頼りに目的地を目指すこと数分]
日も落ちてきた…よくよく考えてみたら近場に宿なんて無いよね…やらかしたかなこれ。
[思い立ったように出てきてしまったのだ。よくよく考えてみれば宿の宛なんてない。10年近く人の手が入っていない場所の空き家に期待も持てない。］
まぁ、野宿よりはマシ…かな。
[淡い期待を込めて進む。何軒かの家が建っているエリアに差し掛かると朧げだった記憶も少しずつ鮮明になってくる］
確かこの辺に…あれ？
[そう思ったのも束の間。頼りの記憶違いだったのか、想定していた場所に目的の家は無く、更地。何かがあった痕跡すらなかった。]
まだ…若い方だと思ってたんだけどな…
[小さくため息を吐く。もしかしたらと思い辺りを歩きまわって見るも、かろうじて読める表札の文字はどれも目的のものとは違っていた。夏も終わり、秋へと向かっていくこの季節、暗くなるのも早い。仕方ない。出直そう。村の入口へと足を進めた]
雉笛 湊
>>217 生駒
［合点がいった。そうでもなければこんな所に人がいるはずもないのだから。少し落ち着いた。］
いえ、大丈夫。こんな所で人に会うなんて思ってなかったから。
［ツアーであろうと言う予想が立ったのもついさっきの事。その予想が当たったからと言って何があるわけでも無いのだが］
えっと、そうね、私はツアーとは関係ない人間よ。
［さて、どう説明したものか。夢で呼ばれたから来た、なんて馬鹿正直に言えるはずもない。明らかに場も相まって不審者扱いされるのは目に見えてる］
なんて言ったら良いかな…ちょっとした好奇心で行ってみようって思ってね。会社の後輩達もなんか噂していたから。
［我ながら少し苦しいなと思わないでもないが、全てが嘘ではない。騙すつもりもないのだが、所謂保身。変な奴と思われるのは避けたいと思うのが人間の本能であろう。］
雉笛 湊
>>267 生駒
[職業柄人を見る仕事とも言える。目の前の青年から"人を貶めよう"とか"騙してやろう"とか負の感情は見受けられない]
んー…オカルトサイト…そういう畑の人にならまぁ…
お察しの通り、一応関係者…と言うか被害者遺族？ってことになるかな。
[そうして10年前の失踪事件に両親が巻き込まれたこと、10年経った今ごろになって見るようになった奇妙な夢の話を始める]
でもね、不思議と寂しいとか、悲しいとか、そういう気持ちにはならなかった。これが当たり前…そんな感覚すらあったの。
[湊自身がそういった感情に乏しいわけではない。ただこの失踪事件に対してのみ、奇妙ともいえるくらいにはドライであった]
知ってる事は実はあんまりないの。年に1回訪れるくらいだったしね。
[祖母の家が見つからない、その話をしなかったのはまだ無いと決まった訳では無かったから。少し申し訳なさそうな表情を浮かべて。]
雉笛 湊
>>329 生駒
あーいや、毎年来てたのは10年前までの話よ。失踪事件の後ここに来るのは今日が初めてだから。
[紛らわしい言い方をしてしまったかな。なので以前と比べて何がおかしいか、と言うのは分からないのである]
ただ、正直その話を聞いて少し驚いてるわ。そんな曰くつきみたいなとこだと思ってなかったから。
[母や祖母からはそういった類の話をされた記憶は恐らく無い。隠されていたのか本当に知らなかったのか、真相は分からないが]
手伝い…そうね、母方の姓の方が響きが良いから、こっちを使っているのだけど、珍しいでしょう？でもそんな表札の家が見つからなくて、今日はあきらめようかなって思ってたところで。
[まともな明かりなどスマホのライト位なもので、先ほどまで探していた祖母の家が見つからないと言う話をした
あったと思ったところを見たのだけど、最初から何も無いような更地だった。口にしてみると奇妙だなと思いながら話をした］
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