獣使い ビアンカ

―　回想・自動人形の複製　―

［“虹彩”と呼ばれる癒しと護りの力を持つ、古の自動人形。>>27
　その噂は魔王軍にいた頃、ビアンカも聞いたことがあった。

　もし複製が叶えば、魔王軍は大量の癒し手を得ることになる。
　魔王ノエルはそれを召喚術で実現しようとしかけていた。>>48
　どんな理論なのか、魔法に疎いビアンカは知る由もなかったし、その上、手伝いようも無かった。なぜなら既に魔王軍から離れてエアハートと行動を共にしていたからだ。

　エアハートがブリジットを助けるのを邪魔しようかとビアンカは悩んだものだったが、結局は“仲間”として手助けすることを選んだ。
　信頼させておけばさせておくほど、後に裏切りやすくなるはず。そう信じていた。

　その頃はまだ、エアハートたちを裏切ることに迷いが無かったのだ］*

獣使い ビアンカ

―　回想・エアハート一行への加入>>52　―

［エアハートの旅の半ば、序盤の仲間集めの終わり頃。
　ビアンカは自分から志願するつもりでエアハートの元に向かったが、『星狩りの力』のことを知って、エアハートも逆に声をかけてくれた。何一つ疑われることなく“仲間”となれたことは、好都合だった。

　本当の名前を「ネビ」だと教えても、彼はサーベルタイガーを「タマ」と呼び続ける。
　常々見せるお人好しらしさとのギャップが面白くて、ビアンカもその呼び名を許していた］


　　魔物が飼いたくて敵意剥き出し……？
　　結構みんな魔物好きなのかねぇ？
　　あたしは好きだけどさ。可愛いのもいっぱいいるし。


［魔王軍に育てられたからこその言葉ではあるが、“仲間”たちには「獣使いだから」と受け取られたのだろうか。
　「心強い」その言葉通りに、エアハートはビアンカに背中を無防備に晒してきた。>>52
　その背中をビアンカは支え続けた。エアハートのことだけでなく“仲間”のことも。完全に油断させてこそ、容易に仕留められようというものだからだ。

　そう思っていたはずが、いつの頃からか――裏切る決心がつかなくなり始めていた］**

通称勇者 エアハート

― 最序盤：酒場イベント―
[僕が「勇者」と呼ばれる前の話。
お城の中で稽古に明け暮れて、先輩同僚後輩達と、
当たり前のように足を運んだこの酒場。
初めてお酒の味を覚えたのも、ここだった。

僕が「勇者」になってから、魔王軍との実践が増えて
うまく戦えないと落ち込んでカウンターバーで伏せていた時。
ロザリンドはいつものようにテキーラ・サンライズを振る舞ってくれて。
>>42 ロザリンドさんが星狩りの力（スター・ハント）を使えると知った時、
一緒に戦って欲しい！と懇願したのは当然のように僕だったと思う。

『ダンス』を初めて見た時はすっごく衝撃的だった。
決してドン引いた…という意味ではなくて。
剣を振り下ろす以外の事を、僕は全く知らなかったから、
こんな風に戦える人がいるんだって新鮮に思ったんだ。]

通称勇者 エアハート

[奮い立たせて貰えるその力には、それこそ、
ロザリンドさんのリングのパワーもあってこそだろうけど…。

ロザリンドさんのすごい所は、身体の大きさだけじゃなくって、
心の広さや、周りを明るくしてくれるロザリンドさんそのものだよね。

だから、星狩りの力（スター・ハント）の持ち主だって知った瞬間、いのいちに仲間になってもらったし、
その後仲間になる皆も、僕の後ろで踊ってくれるロザリンドさんを一度は見たことがあると思うんだ。

こんな頼りになる仲間をバカにするようなら、
魔物は当然ながら、他の人だって許さないんだからな！]*

空賊 イルムヒルト

ま、ほどほどにしときなよ――？

[カウンターに背を預けるようにしながら。
自身は9^(10x1)杯目のエールを煽っていた。

その言葉は。
決戦前で否が応でもテンションが上がっている勇者へと向けられたものであり。
同時に、自分の配下へも向けられたものだった。]

空賊 イルムヒルト

[飛空艇　グラン・グリモワール号。

それを操るは空賊たち。
そして、空賊を束ねているのが彼女。

イルムヒルト・アウクウィスだった。]

ま、明日の分の仕込みはもう終わってるんだ。
飲むなとまではいわないけどね！

[勇者一行を送り届けた後は。
陽動として派手に動き回る。

危険だって伴うのだ。
故に――今飲んでおくことは当然とも言えた。]

空賊 イルムヒルト

― 回想・中盤のイベントにて ―

船を出してくれ？

また随分と、無茶を言うね……

[空賊。
と言っても、悪人にあらず。

魔物を狩る。
或いは、魔王へと魂を売った連中の荷物を強奪する。
そんな事をしていた彼女の前に現れた勇者一行。
彼らの願いは――

魔王の配下、それも竜騎士団相手に空中戦をやるから協力して欲しいとの話だった。]

空賊 イルムヒルト

アタシだって連中は気に食わないさ。
とは言え……だ。

魔王軍の主力が相手なんだ。
そこに勝算はあるのかい？

[敗北すれば、今の仕事を失う。
それどころか、命の危機だってあり得るのだと。

そう告げると。
傍らに置いてあった魔剣を手に取っていた。]

空賊 イルムヒルト

それだけの力があるって事。
アタシに示して貰おうか。

[命のやりとりとはいかないまでも。
十分な強さがあると見せて欲しいとばかりに。

一騎打ちを要求していた。
さて、それに答えたのは。
勇者か、それとも別の仲間だったか――*]

自動人形 ブリジット

―　回想：自動人形と魔王軍　―

[ブリジットが遺跡の中から掘り起こされ
強制的に目覚めさせられた時、
一時ではあるがブリジットは魔王軍の手中にあった。

その時ビアンカは既に
エアハート一行と行動を共にしていた為>>57
魔王軍に居た時の彼女と顔を合わせたことはない。

ただ―――]

自動人形 ブリジット

「これが"虹彩"……自動人形の複製が叶えば、
勇者一行なんて恐れるに足りませんな、隊長！」

「ああ。大体あっちには既に"猫"が潜り込んでる。
馬鹿な勇者め。後ろから寝首をかかれるとも知らずに……」
　
「ああ…あの、例の集落の……ですね。　星狩りの力を手中に収めるとはさすが魔王様……」

>>51

自動人形 ブリジット

[――そんな会話が。

ブリジットの記憶回路には確かに残っているが、
その後の騒動で混濁したのもあり、
対象を照合するまでには至らず。

勇者一行として助けてくれたビアンカのことも
快く仲間の一員として信頼していた―――筈だ。

―――何か、思い出させるような出来事がない限りは、だけれど。**]

魔法剣士 リベリオ

　　─　決戦前夜：酒場　─


［　それはロザリンドがビアンカと話す前
　　乾杯の前に俺は
　　彼……いや彼女……いやどっちだっていい。

　　とにかく、だ。
　　お馴染みの酒場であり
　　ここの主人であるロザリンドへ
　　お薦めを頼むことにした>>11　］


　　　今日の俺に相応しい酒を頼む
　　　二つ、な