33 終末文庫プロデュース「トワイライト・リライト」
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軽音楽部 末光大空
[イヤホンで流行りの音楽を聴きながら、しおりを時折確認しては、壁や天井にある行先案内を見ながらのんびり歩いてくる。
見慣れた学生服を見つければ、しおりを丸めて尻ポケに突っ込んで、]
う～っす皆おは～！
[大きく手を振って、集団に駆け寄りながらでかい声であいさつ。
ワイヤレスイヤホンを外して胸ポケへと収めれば、先生方にも]
おはようございまーす
[と朗らかに挨拶するだろう。]
13人目、 元監査 棗星人 がやってきました。
元監査 棗星人
［梅雨に入った6月。そぐわない軽快な足音が響く。］
おはよっ、おまたー！
この駅広くね。何でもあるなー。
ぎりぎりまで探検してくんぜ。
物資補給したい奴はクエストとして受けちゃうぞ。
［右足を軸にぴょんっと跳ねて集合場所へ着地。癖のある淡い緑に染めた髪が揺れた。クラスメイト達を伺ってから駅の探索に出発予定。］*
14人目、 澪標 降谷ジュード がやってきました。
澪標 降谷ジュード
[連載物の夢を見ていた。
それが当然のことだと思い込む程度には幼い頃から。
（何故人は高度な存在に
罪を濯ぎ救われる事を求めるの？）
きっと、不躾で不相応な事を口走った。
その時自分を見る周囲の目は否定へと変わる。
童話の中の鳥は「幸せはいつもすぐ傍にある」と説いたが、
而して其れは待てど足掻けど手に入らない。
物語の中にさえ逃げ場は無いことを、
幼いながらに理解していた。]
澪標 降谷ジュード
[己があらゆる点で少数派なのは理解している。
こんな狭い田舎でさえ共通の敵を作りたがる。
異邦の風貌を宿した自分に
初めから「紛れる」なんて選択肢はない。
悪意がない分、子供の社会は多少はマシだった。
此処でなら少しは自然体で居られた。
奇人変人の類が名を連ねる学園では
何となく「普通」側の気分になれる。
────他の生徒に較べれば、秀でたものもない。
だからこそ気侭に過ごせていた。]
[ モラトリアムには終焉がある。
回避しようのない黄昏が。 ]
澪標 降谷ジュード
[────修学旅行当日。
集合場所に近付くに連れ、
線路の傍らを彩る紫陽花は疎らになっていった。
ローカル線から乗り換える二階ホーム、
肌寒さの残る大気は雨の匂いを孕んでいる。
「おはよう」とささやくのは中性的な声。
バンダナを編み込んだヘアスタイルは
この国の流行りじゃない。]*
（それでいいの。
此処に在る限りは、私は私だから。）
放課後の猫 三國萌々子
けっこーいろいろ買っちゃったな。
お土産代残しとかなきゃ……。
［右手にはコンビニのお菓子をつめたレジ袋とスマホ。左手にはフラペチーノ。
そして脇に抱えた大きなドラムバッグ。修学旅行の準備はバッチリだ。
指定された集合場所を見れば、かなりの人数が集まっている。］
んー、そろそろ合流かな？
［集合地点に向かって歩き出した目の端に映ったのは、見慣れたメガネで］
お？メガネ？なんか見たことあるよーな？
［そのメガネを拾ってみた。(拾ってみた。or横目に集合地点へ急いだ。)］
彩葉・ギブソン
［やがて自分と同じ制服の色とりどりの高校生達と、教師達の姿とが視界に増え始め、集合場所がそこなのだと察しがついた。
近付くにつれて、賑やかな笑い声や話し声の内容が徐々に聞き取れるようになっていく。
雨の気配を感じさせるひやりとした空気に混じった、制汗剤や整髪料、化粧品、お菓子やコーヒーの匂い。
覚えのある、だが遠い記憶の中に仕舞い込まれていた筈のこの情景は、青春の一ページと呼ぶに相応しいのだろうと、今の自分にはわかる。
まるで追憶の夢のようなのに。]
…おはよう。
［そうやって発した自分の声さえも、あの頃のもので。
それなのに、自分の体の感覚全てが、これが「今」で、現実なのだと伝えてくるのだった。］
【見】 オカルト部 煮流果梨
>>92秋月
あっはは 甘いっしょ
気に入ったならまたあげるよ いつでも
["えんたーていなあ"
その返事に、元々上がっていた口角がさらに上がる]
…うん うん 期待してる
たのしー修学旅行にしよ
[最後だしって言葉は飲み込んで、
代わりに、にやりと笑ってみせた
…まあ元より、退屈の心配はしてなかったけど ね
でも、さらにおもしろくなるなら大歓迎だ]
15人目、 転校生 武藤景虎 がやってきました。
転校生 武藤景虎
[流石に一年以上も経てば、顔と名前が一致するのは勿論で。
誰が何部に入っていて、誰と誰が交友関係があって、コイツはこーゆー性格のヤツなんだな、程度にはクラスメイトや教員たちのことを分かってきた──]
よーし、オレが一番ノ……みんな早ぇーな！？
[──ような気がしてたが、やっぱ分かんねーわ！]
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