59 【ホラーRP村】晩秋の怪
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九条 叶多
え――やだ、うそ。
なに、これ……。
[異様な光景、と一言で表すのは簡単。
それが自分達の見てきた筈の光景と、全く異なるものを……映しているのでなければ。]
なんですか、これ。
……神部さん。悪戯だったら、怒っちゃいますよ。
[あはは、と。乾いた笑いも、長くは続かずに。]
九条 叶多
……どっち、なんでしょうね。
おかしいのは。
カメラ？ それとも――
[それとも。
その先を認めてしまうと、もうどうしようもなくなってしまうから。
口には、出せなかった。]
【赤】 神部 宵
[カメラを消すのを忘れて仮眠を取る場面では
モニターに映るのは地面間近の部屋の風景で
足首あたりが平行に見えるような位置
カナさんの動揺する声が入っている
「地震」が起きた瞬間なのだろうか
しかし地面に置いたカメラは地震の揺れを捉えてはいなかった
その代わりに
ケタケタと嗤うなにかの声や
伸びて壊れたテープから聞こえる
不快な音声と画面に走る僅かな砂嵐がモニターを埋め尽くした]
神部 宵
俺が聞きたいよ！！！
こんなの初めてなんだけど！！
[ダメ押しで地震の場面？に追いつき
現在の●RECモードに切り替わる
リアタイでは静かな室内しか映っていない
暗視モードなので暗闇と緑色が画面を占めている
カメラを消すか迷ったけれど回し続ける事にした
これほどのものが撮れていると言う事実に
怖さより欲が勝るのが悔しい]
・・・学校の怪談って
どんなのがあったっけ
[自分が知る母校のものでは
鏡の中に囚われるとか、失踪に関わるものだとその位しか思い当たらない為聞いてみる。はたしてこのままここに居て良いのかと言う気持ちも含まれた空笑いが、カナさんの無言に吸い込まれていくようだ>>78]
精神科医 佐田春陽
[一瞬足が止まりそうになった。]
はるや…？
[それは、妹の声によく似ていた。から。
入り口へと向かう百千鳥さんの背を見て、背後に聞こえた声に振り向くか躊躇して。
後ろ髪引かれる思いを抱えたまま、萎える足を叱咤して、病院を後にすることを選んだ。**]
大学生 籠宮 湖月
いえいえ。私はほら、頑丈ですので。
[深瀬さんの言葉>>69に、冗談めかして、少し腕まくりをして、力こぶを作ってみたり（無いけど）して。ふふっと笑う。
私は、本当に、自分が大丈夫だと思っているわけではない。
でも、自分に何かあったとしても悲しむ人は居ないから大丈夫、と思っている。]
――……でも。
[このまま一緒に、というのには、どうするのが良いだろうと逡巡する。
けれどもそれは、全部憶測でしかないのだから、考えても答えは出ない。
一人で行くという選択肢は、もう無くて。]
……私は、深瀬さんに同行させてもらいます。
[保健室に戻るのでも、トンネルに行くのでも良いと。
深瀬さんに同行する旨を、伝える。*]
小説家 深瀬賢
だ、大丈夫？
[湖月がスマホを取り落としたのを見れば>>74
ああ、彼女もまた妙なものを見てしまったのだろうか……と、なんとなく察してしまう。
だが、続く言葉には、思わず目を瞬かせた。]
そう……なんだ。
ありがとう、死斑以外も読んでくれてるなんて……
嬉しいな。
[代表作が印象強かった分、その後の作品は
話題に出されることは少ない。
誰かに紹介されたり、取り上げられる時も、
だいたいが「死斑の」深瀬先生、だ。
だからこそ、それ以外の著作も読んでくれるという彼女の言葉が、とても胸に染みた。]
気持ち悪い……って、なんで？
[素直に喜んでいる分、彼女が遠慮がちになっている理由がわからず、つい言葉を返してしまう。]
老医師 捨丸 美鈴
[これからどうするの問いに、頬に手を当て、困ったように首を傾げた。]
私、ちょっと行きたい場所があって……学校の探索は皆さまにお任せするわね。なにかあったら教えてちょうだい。
充分気を付けてね。
万が一、怪我をした方がいたら、私にお電話くださいな。
内科医だけど、簡単な治療ができる道具は持ってきているから。
[名刺を希望する人に手渡し、可能ならば連絡先を聞く。
それから一礼して歩き出す。]
小説家 深瀬賢
『深瀬です。地震大丈夫でしたか？
スマホは無事に見つかりました。
トンネルや村内にいる皆が心配なので、
少し様子を見てきます』
これで良し、と。
[宵闇と叶多にメールを送信したなら、
改めて二人の方へと振り返った。]
老医師 捨丸 美鈴
－道路－
[病院に向かうつもりだった。
だが。
ぐらりと世界が揺れた。]
っ！
[咄嗟、頭を鞄で守り、蹲る。周囲に倒れるようなものはないかは確認した。
周囲、凄まじい音が響いた気がする。
崩れる音、壊れる音。
なぜだか、誰かが笑う声――は、気のせいだろう。
揺れが収まるまで、ずっと、その場で蹲り、待機していた。
やがて揺れが収まれば、ほっと息を吐いた。]
【削除】 老医師 捨丸 美鈴
……みなさんは大丈夫かしら。
[古い学校。崩れたりなどしてないか。戻るべきかと迷った。だが、連絡先は伝えてあるのだ。何かあるなら連絡があるだろうと考える。]
そうだ、バスを確認してきましょう。
[この地震だ、ツアーは中止になるかもしれない。バスがまだ残っているならば運転手にお願いしなければならない。]
九条 叶多
…………………………。
学校の怪談、は。
[カメラ。
……撮ってくれている方が、良いのかもしれない。
怪談でも、話をしているだけ気の紛れるかな、なんて。
自分の記憶にあるそれを、語ってみる。]
九条 叶多
……私が気になったお話なので、あんまり怖くないかもしません、けど。――そっちの方がいいのかな？
この学校の屋上の柵、一ヶ所直した跡があるらしいんです。
それと。
集団失踪後に。
屋上からだけでも、飛び降りが数件起きていた、らしくて。
それにまつわるお話として……多分、作り話だと思うんですけどね。
聞いたお話です。
[……こうなってしまうと。たとえ元が作り話だったとしても、行きたくはないなぁ、なんて。
思ってしまう。]
九条 叶多
昔、この学校に天文部があって。
部員が男女一名ずつで二人だけの、廃部予定の部だったらしいんですけど。
夏休みの夜、二人で屋上で星を見ていて。
……いい雰囲気になったのかな。男の子が告白、して。
女の子が背を向けて、きっと「どうしよっかなー」なんて言ってたのかな。
そんな青春の一幕、だった筈のところで。
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