通称勇者 エアハート

― 回想：中盤の遺跡イベント>>27 ―

[当時の僕は、無我夢中だった。

『星狩りの力』が無いと、魔王は倒せない。
周りからそう言われ続け、焦っていた時期でもあった。

僕の『勇者』っていう肩書は、ノエルあってこそのお飾りだ。
星狩りの力がなければ、それこそリベリオと一緒。
僕だって勇者なんて呼ばれなかった筈なのに。

ビアンカだって、ロザリンドだって仲間にしたのも
心の何処かで星狩りの力が使えるから、と声を掛けた。

でなければ、星狩りの力が関係無いのなら、
巻き込みたくないとすら思っていた筈なのに。

それ以上に、僕は僕としてただのお人好しだった。]

通称勇者 エアハート

[魔王軍は彼女を悪いことに使おうとしてた。
人形であるのを良いことに、ノエルは召喚術を応用して、
ブリジットの複製を試みようとしていたんだ。

またどうせいつものお節介って言われようとも、
それが『道具』って言われようとも、僕には止められなかった。
古の人形であろうとも、今ブリジットはきっと唯一無二なんだから。

星狩りの力なんて関係ないって、焦っていたのも全部忘れて、
ブリジットの事を助けたんだっけ。

あのときの彼女の心境はどんなものだったのだろう。
癒やしの力があるから手伝うと言ってくれたのを、
断るわけにもいかなくて。寧ろいっぱい助けられて今がある。

最終決戦が近い今、星狩りの力が無いと倒せないといわれているのに
大魔王に彼女を対峙させることに、僕は少しだけ迷いがある。

彼女を守る為に、置いておくべきか、共に戦うべきか。
選ぶ選択肢はどっちなんだろうか…？]*

獣使い ビアンカ

―　カウンター・ロザリンドと　―
　
　　信じたい、もの……


［「それがわからなくなっているときは？」
　そう問いを重ねるのは躊躇った。

　ローズも密かに悩んでいたのだと、言葉を聞いて。>>45>>46
　それから思い出す。戦いのときの姿を>>42>>43>>44］

獣使い ビアンカ

　
　　あたしは好きだけどなぁ、ローズの戦い方。

　　初めて見たときはびっくりしたけど、でも、そう。
　　ローズの言う通りなんだよ。
　　輝いて見える。

　　……きっと、強く信じてるからなんだね。


［それだけ信じられるものがはっきりとある。
　それもまた“強さ”の形なのだろう］


　　あたしが……信じたいことかぁ……。


［今、一番信じたいものとは何だろう。
　魔王軍の正しさ？　それとも、世界を旅して自分が見聞きしてきたもの？
　ビアンカにはその答えが、すぐには出せそうになかった］*

獣使い ビアンカ

―　回想・『星狩りの力』　―

［魔王軍は『星狩りの力』を恐れていた。
　恐れるがあまり、あちこちの集落を攻めては滅ぼしていた。

　その中のひとつがビアンカの故郷だ。
　そして当時赤子だったビアンカは魔王軍の手に落ち、そのまま育てられた。魔王軍の一兵卒として。

　ビアンカは魔王軍を疑ったことがなかった。
　彼らは自分を育ててくれた親たち、そして共に育った兄弟姉妹たちだ。

　本来なら魔王を倒すための力のはずの『星狩りの力』が自分に宿っていることを知ったときも、それを疑問に思いはしなかった。
　むしろ、その力を魔王に向ける敵が一人確実に減ると喜んだものだった。
　魔王軍がビアンカを手中に収めた理由を深く考えることもせずに］*

通称勇者 エアハート

― 回想：序盤の仲間集め >>9―
[魔王の下僕？今の僕でも全くそんな事は知らないな。
だって、ビアンカはその武器（スター・ハント）を使いこなしているじゃないか。
サーベルタイガーくんの事だって僕は仲間だと思って、
本当の名前を無視して勝手にタマって呼んでいるんだよね。]

　僕ね、お城の中で育ったんだ。
　でも裕福な貴族って訳じゃなくて、将来兵隊になるんだよって。
　朝も晩も勉強と稽古づけ。ペットなんてもっての他でさ。
　だから魔王軍と戦うと皆敵意むき出しなのかな…。

　ビアンカはすごいね！リベリオの言う通りだ。
　僕だって、ビアンカが味方になってくれるなら、
　すっごく心強いと思う！

[>>25 リベリオの問いかけに>>37 相棒と言う言葉が聞けたなら。
僕は何の疑うこともなく、笑ってビアンカを仲間として受け入れたよ。

僕の背後は刺されるためにあるんじゃなくって、
ビアンカに何度も支えられてきたと思うけれど…？]*

自動人形 ブリジット

―　中盤・遺跡イベント　―

ハイジョ　ハハハハ　ハイジョハイジョハイジョ
テキハスベテ　ハイジョシマス！！！

[虹彩と呼ばれる失われた技術の存在を
魔王軍はどこかから突き止めたらしく、
複製して利用すれば軍の強化になると踏んだらしかった。>>47

遺跡から自身を掘り出した魔王軍に
無理やり人を害す魔の力を埋め込まれ、
暴走したのを止めてくれたのが
当時の勇者一行だった。

自分を止めるなら核ごと本体を壊せばいいのに、
彼――エアハートはそうしなかった。
そればかりか助けてくれたのだ。]

自動人形 ブリジット

[焦っていたなんて心情は知る由もない。

星狩りの力を求める勇者一行である彼らが
たかだか人形に情けをかけ、
助けようとする理由もよく分からず
当時は不思議に思ったものではあるが。

今ならよくわかる。
それこそが彼がお人よしと呼ばれ、
人に慕われる理由なのだ。]

自動人形 ブリジット

ソウデスワネ。
……エアハート様は、心優しいお方ナノデス。

星狩りの神器を操る力はありませんが…
ワタクシをご同行させてクダサイ。
きっと皆サマのお役に立ちマスワ。

[そう言ったのは、当時は恩返しや義務感だった。

新たに目覚めたこの地で主人も居らず
他にどうやって生きていけばいいのか
分からなかったのもある。

けれど今は、その行方を見届けたいと思う。
ただの道具だった自分に
"ブリジット"として生を与えてくれたのだから。]

自動人形 ブリジット

[人形だからと差別などはせず。
ひとりの個として扱ってくれた。
そのことにはとても感謝しているし
表しきれない思いを抱いている。

そんな彼が大魔王と対峙することに迷いを抱いていること。
自分を対峙させることに迷いを抱いていること。>>48
それをまだ窺い知ることはできず。

ただ、彼がそういった素振りを見せたことがあるのなら。
今もどこか気にかけたままではいただろう。

彼の方が何と思っているのかはさておき、
ブリジットは受けた恩を到底返せてなどいない、と思っているのだから。**]