―― 焼き芋屋 ――
[神妙な言い方だったのでついお悔やみを言う心の準備をしてしまった。>>14
その心情を見透かしたようにネタばらしで笑う彼女(?)に張っていた気を緩ませて嘆息する。
(一人称が「オレ」だった。「彼」かもしれない。)]
お大事に、とじいさんに伝えてくれ。
年寄りは動かなくなったら一気にボケるからな、
家族も気をつけてやれよ。
[店番が祖父の方だったらやはり知り合いだったかもしれない。
ソフトクリームを売っている茶屋は商店街の老舗で店主は亡母の幼馴染、自分もよく知っている。
その茶屋と知り合いだというのだから祖父や両親が自分と知り合いであってもおかしくないだろう。
だが態々それを探ろうとは思わない。
「●●さんの孫」としてではなく、「うどん戦友」として自分たちは知り合った、それで十分だ。]
ん、こりゃ間違いねぇ味だな、
あンま〜〜〜〜〜甘さがヤバい。
[半分剥かれた紙袋から顔を出したふくむらさきを齧って頷く。]