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ふむ、ならば@とAを併せて、僕は人間ではあったが、種族を超えた恋をしてしまった。
彼女は医師で、うまく僕が人を襲わずに生きていけるよう、食料を都合することができた。
そのために土葬が主流のこの村に彼女は村唯一の診療所を開設したのさ。
しかしある時、夜の姿の僕と会っている彼女を村人が目撃してしまった…。
僕が誰かは人狼の姿だったから分からなかったが、彼女は村の皆を診療している医師だ。
遠くからでも誰だか分かったのだろうね。
そして僕が、人狼の強靭な肉体を活用した、木こりと炭焼きの仕事を終えて彼女の診療所を訪れた時には、彼女は人狼を崇拝する狂人だと言われ、村人たちに処刑されてしまった…。
今まで村の皆の健康を一番に考えて、身を粉にして働いていた恩も忘れて、だ。
世間的には彼女は狂人という存在になるのかもしれないが、彼女は人狼のために誰かを殺すようなことは決してしなかった。
…だから僕はこの村に復讐する、そう決めたのさ。