>>-1423 ジュード
[鼻先をくすぐる髪の奥に隠された肌。その体温や滑らかさ、そして何より匂いが。シャンプーや柔軟剤に混じって、肌を纏う汗の匂いが欲を擽る。自然と腕への力が篭もる。]
(ジュード、無言だな。まあ…眠れねぇよな)
[隣の部屋ではクラスメイトが眠っているのだ。車体が揺れる音が響くとはいえ……それでも手を出す気はない。ない、ないぞ。と繰り返して反芻していれば、振り返った少年が腕の中でまるまった]
こっちの方がいい?
……なら、こうしてよう
[華奢な背を撫で、改めて抱き寄せる。大事な宝物を守るように腕の中に閉じ込めて。「おやすみ、ジュード」――眠れるかどうかは定かではないが。温もりを離すことはなかった。]