/* 自我の萌芽を待つ間もなく摘まれた兄の命。もしかしたらそれは自分だったかもしれない。同時に生まれたなら兄弟の差もないはずで、ただ書類上「○○」と名付けられただけだ。本当に残ったのは健人なのか、風磨なのか。俺は、誰だ? 兄が自分を生かすために死んでしまったことを未だに飲み込めずにいる。