[しかし神はいたのだ、嬉しいが。
さては『無敵』の人であった俺を憐れんだか。
当時自主的に深み突っ込んでいっていた無明地獄(※2)に蜘蛛の糸が垂らされたのだ。
高校入学。そして何より………TOMODACHI(※3)である。
ポケットへ繋がるウォレットチェーンにお土産屋で買える剣のキーホルダー(※4)を大量にぶら下げていた歩く鳴子人間にも、この学校の皆は優しかった。
何なら家族で旅行に行った時に新しいのをお土産にくれた奴までいた。
細かな優しさ、寛容さ、何か周囲も濃い事で相対的に紛れられる環境。
俺の心の分厚い氷塊が解けるまで、そう時間はかからなかった。
まあ、ぶっちゃけ、即オチ2コマだった。
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