星狩りの国

33 終末文庫プロデュース「トワイライト・リライト」


【独】 世良風磨

 
 雨は、己を囲う檻のように思えた。
 傘、軒先、建物の屋根。
 真っ直ぐ振り落ちるそれは、
 世界と己を隔てる鉄柱じみていた。

 あなたたち、と呼ばれた。

 たとえそこが檻の中でも、ふたりなら平気だった。
 でも、どうしてここにはひとりしかいないんだろう。
 嫌だ、嫌だ、ひとりは寂しい。
 ひとりじゃまともに立っていられない。
 
 ひとりにしないで。
 

(-111) 2022/06/18(Sat) 06:46:08

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