おまえみたいに、俺は、できなくて。
……あのままいたら、息が、止まりそう、だったから。
[乗り掛かるようにされていても、恐ろしいとは全く思わない。
むしろ少し嬉しかった。
聞かなくてはいけないことを、話してくれるから。
喉が詰まるのはあまりにも、後ろめたいから。
自分がしたことも、それを忘れていたことも]
……そうだよなあ。
おまえだって、耐えられなかったよな…
[手を伸ばして頭を撫でる。
少し乾いて乱れた頭髪、肉付きの薄い頬。
二人並んだとき、傍から見れば、ナオアキの方が弱そうに映るだろう。
けれど本当は]