>>392 ジュリオ[厳密には“生きて”いないかも知れない 男の身体は何故だかちゃんと熱を持っていて その腕の中は思ったよりも心地よかった。 囁かれる愛の言葉に擽られるように くすくすと笑い続ける。 それはどこか狂った所作だったかも知れない。]ねぇジュリオ、アタシ…アタシね──[飽くほど呑んだ酒に任せて、このつまらない寝物語(忘れられない初恋の話)を 男は聞いてくれるだろうか。 いつの間にかうとうとと眠気に抗えないまま、 ただ、優しい男の名を呼んだ。]**