(……Pops……Rock……Chorus……
違うわ、何かが違う。
学生らしさに拘らず、少し大人びても……
……Jazz……Metal……Trance……
やはり駄目ね、どれもしっくりこない。)
[かつては、様々なジャンルで数多の曲を彩ってきた自分が、ここまで悩むとは思いもしていなかった。
それほどまでに、特別だから。
彼らが、彼女らへ送る、「ラストアルバム」は史上最高傑作――最も、理事長は己の編み出した曲全てを『最高傑作』だと確信しているのだが――に仕上げたい。
学び舎で健やかに育っていく子供たちを見守る立場は、いつも新鮮な驚きにあふれていた。それに、いつも喜びを感じていた。
……それも、この子達で最後だ。見届けた後は、自分は何をしているだろう……]