[>>294闇が振り切れたのは死へ踏み出す彼の声を聞いたから。今度は救ってと背を押してくれる言葉があったから。そしてなにより、自分自身が彼の孤独に寄り添おうと選んだ道なのだ>>3:172>>3:173>>3:178
彼を死なせまいと願った未練は俺の独善でしかないけれど、それでも構わないと今は思える
だって彼はあまりに弱く優しく真っ直ぐで、人の心の機敏に敏感だからこそ傷付きやすい。傷付くことを恐れて人との距離を置く、純粋だからこそ俺のように自らを偽り本懐を隠す程狡い事の出来ない素直な魂なのだから
だから。俺はそれでも不器用に輝く
彼の生を見届けるのだと決めたんだ
この先何度俺が闇に囚われてしまってもその想いを以って彼の命に害は成さないと強く願った。今の所影の気配は感じなかった
「返らず」の儀式の末路、人ならざるものである俺が彼の近くに存在する以上彼の命を削る事に変わりはないのかもしれない>>236]