どこかからアニメのような音声が聞こえた>>28気もしたが、そうこうしているうちに自分と同じくらいに鞄を膨らませている──だけれどきっとあれは大半が菓子だろう──姿>>33、が、世良へと飛びつき。
いつも通り騒がしくラップ……にしては全く毒の無い歌詞を並べ立てる人>>38が猫村の隣へ。
なぜか振り返った彼>>47は世良へと遠慮なく詰め寄った。
ようやく波が落ち着いたのか、次に来た人>>68は詰め寄ることもなく鷹揚に。それから見慣れた担任>>73が小走りでやってくる。
それから軽薄とも軽妙ともいえる明るさとは裏腹に繊細な気配りを見せる彼>>75は相も変わらず歯の浮くような台詞をしれっと吐く、その目線は一瞬花壇に向かっていたが。
緩やかな空気をまとっていた彼女>>77は自分とどこか似ているようで、まるで違った。外側から内側へ、内側から外側へ。境目を行ったり来たり、何でもないことのように飛び越して輪の中へ。