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いざいざ乗り出せ電車旅
異様に豪華な黄昏電車
気も高々に飛んだり跳ねたり走ったり。
世良他数名と札遊びに興じ>>215
麻雀では堂々とイカサマをして口元ニマニマとさせ
他愛無くも優しい謎を掛け。いともたやすく解いてみせたり。そんな
───ぶつんと
常に明瞭な記憶を辿る筈の脳髄にモヤがかかっている
あぁここだ。ここだった
朧が包む。現と夢の境界霞む
誰も彼もが同じ色。黄金に満たない天の下を、己らは走っている
手元にあるのは、たった一枚のカードだけ
なんの確からしさもない手の中で、それだけが唯一の真実だった