[湖月に追いつかせまいと、影を追う。
霊体同士なら触れられるだろうかと黒い影に手を伸ばせば、]
――――っ!
[思念のようなものが流れ込んでくる気がして、
一瞬意識が遠のきかけた。
朝日が昇ると共に影は薄れていくが>>203
己の存在も、また薄れつつあった。]
は……は、は……。
少し、無理をしすぎたかな……。
[元々、見送りの為の儀式を間近で見過ぎたこともある。>>109
本来なら、あの時に消えていてもおかしくはなかったのだ。]
湖月さんは……無事?
[今はただ、彼女のことだけが気がかりだった。*]