>>211 秋月くん[楽しげに覗き込まれた瞳は、無垢な少女のそれなのか、或いは、歳月を重ねた心の色を映したものか。 自分ではわからない。 わからないけれど、目の前で披露される名推理は、きっとこの瞳を強く輝かせている。] ふふ、私もすっかり貴方に興味が湧いたわ、名探偵さん。 …しっかり見ておくわ。 私がいくつになっても、どんな写真よりも映像よりも鮮明に思い出せるくらいに、ね。[引かれた手の感触と温度を確かめるように、少しだけ力を入れて握り返し。 電車に向かって、歩き始めた。]