あ、えと、すみません……ご迷惑をおかけしました。
わたし、百千鳥かなえと申します。
[暫く泣いたあと。泣いていた顔をぐしぐしと拭いて、今さらながらに挨拶をする。名前も知らなかったので聴けただろうか。]
いきなり気絶してごめんなさい…。
救助しにきたのに助けていただいてありがとうございます。
[ぺこりとお辞儀をして]
…その。すみません、わたし、やっぱり追いかけてみます。
泣いてる場合じゃないですね。すみません、これ頂きます!
[そう言って先ほど春陽さんがくれたお菓子を一気に頬張りやがら、荷物を身に付けたり背負った。]
春陽さんが何をするつもりかは分かりません。
分かりませんが…約束したんです。
だから行ってきます!
[そう言って、慌ただしく民家から百千鳥は去っていった。*]