星狩りの国

33 終末文庫プロデュース「トワイライト・リライト」


演劇部 織田真宙

>>176秋月
[眉間に近づいた指先に瞬き一つ、二つ。
そして、深く被った帽子の先にある双眸に、頭蓋の奥が痺れる感覚。

何かを見抜かれたような、謎を追い求める探偵の嗅覚に見つかったような。
触れることのない指先が脳髄を射抜き、掻き回させるような。

そんな刹那の機微も。

探偵が、嘘を見つけ、見透かし、見抜くことが得意なら。
女優は、嘘を被り、隠し、振る舞うのが得意だから。

漣を装い、あなたに穏やかな微笑みを。]


あはは、そっか…非日常な事件があれば、名探偵の出番だね。
なら、その思い出の舞台、私も上がらせてもらおうかな。


[ただ不思議なことに…先程の感覚は、悪いものではないようだった。]

(190) 2022/06/16(Thu) 14:06:59

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