[近くに桃の木が植えられているのを見れば、なるほどと一つ頷く。] ここは黄泉平坂を模しているのか。[きっと黄泉の国やその道半ばから戻ろうとしたなら、亡者共が追いすがってくるのだろう。だが、今は戻るつもりもない。道を照らす為の一つ火さえ要らないのだ。道ならば、彼女が示してくれるから。]