>>147
わた、わたしは……。
[大丈夫、と言いたいけれど。言えなかった。
何故だろう、とても悲しくて、哀しくて。
もう会えなくなるような、遠くに行ってしまうような。
そんな気持ちに涙は溢れて。
手が離れたことにも悲しくなってしまう。
春陽さんにお菓子を勧められれば、いやいやと少し頭をふる。
まるで幼子のようだ。]
…春陽さん。春陽さん……。
何だか…嫌な予感が、する、んです。
行かないでください、行かないで……。
わたし、わたし初めて人と手を繋いだんです。
人が、人が怖かった。みんな怖くて苦手だった。
でも春陽さんだけは違ってたんです。
わたし、春陽さんが好きです。どこにも行かないでください…。
[涙をぼろぼろと流して、懇願するように泣いているだろう。]