思えば、周到な人外たちだった。
ツァカリ君は圧倒的なカリスマで、村の者たちの心を惹きつけていった。
そして弥勒君は、聖騙りをあえて放棄することで、戦術に疎そうな者たちをSGに仕立て上げる役割を担った。
リュヌ君については、彼女を見つけてくれたシャンヤ君に感謝するしかない。
僕は彼女のライン戦への熱烈な希望から、聖騙りを出さないはずがない人外像として捉えてしまった。
また、狼が芋づる式で見つかるような配置はしないんじゃないかと警戒していたのも、シャンヤ君だったね。
確かに彼女の位置取りは、弥勒君とはかなり離れた位置だった。
灰のゾーン分けの時点で、お互い別の位置にいる。
これは、どっちの派閥が力を持ってもいいという、理想的な灰狼の配置だったね。
エソラ君は真占いの水晶を吸い、またベストなタイミングで狩人COすることにより、ツァカリ君真の空気をさらに高めたね。
しっかりとご主人たちと歩を合わせて動くことができる狂人だった。
霊能者については今もどちらだったのか分からないが、どちらが偽でも、上手い騙りだと覆うよ。
アキラ君は村の何人かに、決め打ちしてもいいと思わせるまでの信用を得ていたし、一方ニキータ君は、先に吊られたものの、誰ともラインを感じさせない単独感、淡白さで、情報をこちらに与えない騙りだった。