[荷物からペットボトルを取り出し、血の味を胃に流し込むように喉を潤す。まだ痛みは残っているが、ひりつくような感じは消えた。] ……探しに行かなきゃ。[そう決意して、立ち上がる。自分ではまだ気付いていない。長く鋭く伸びた犬歯により、知らぬ間に口の中を切っていたことを。]