[写真立てのあった部屋から、玄関近くの電話台まで。その僅かなはずの距離が、やけに遠い。足が重くなっている。気付けば、自分の足元に白い霧が纏わり付いていた。] 湖月さん――!![彼女は一体誰と電話をしているんだ。>>101そして、何に頷いた?] そんな――… 駄目だ、行っては――…![行ってはいけない。ただその一言が、今の彼女>>104には届かない。]