星狩りの国

33 終末文庫プロデュース「トワイライト・リライト」


澪標 降谷ジュード

 

[己があらゆる点で少数派なのは理解している。
こんな狭い田舎でさえ共通の敵を作りたがる。
異邦の風貌を宿した自分に
初めから「紛れる」なんて選択肢はない。


  悪意がない分、子供の社会は多少はマシだった。
  此処でなら少しは自然体で居られた。
  奇人変人の類が名を連ねる学園では
  何となく「普通」側の気分になれる。


   ────他の生徒に較べれば、秀でたものもない。
        だからこそ気侭に過ごせていた。]


      [ モラトリアムには終焉がある。
        回避しようのない黄昏が。 ]

 

(103) 2022/06/15(Wed) 19:39:58

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